・「バッハ以外のグールドの名演(4):ブラームスで味わうグールドの叙情」
60年録音の不朽の名盤。古典主義の色があるとはいえロマン派の大家であるブラームスのピアノの小曲にグールドが取り組んで、ロマンの香り高い名作を生んだ。グールドの叙情に驚かされ、酔いしれる。ジャズのビル・エヴァンスの「ピース・ピース」が好きだという人は本作も必ずや気に入るだろう。本作もグールド・ベスト5に入ること疑いなし。グールドとブラームスの縁は深く、彼の死の年(82年)にブラームスの4つのバラードと2つのラプソディを録音しているが、私はこの60年の作品の方が断然好きだ。
・「可能な限り小さな音で聴いて欲しい。そんなブラームスだ」
間奏曲 op.117-1、op.117-2が1960年9月29日。間奏曲 op.117-3、 op.118-2が1960年9月30日。間奏曲 op.118-6が1960年9月29日。間奏曲 op.116-4、間奏曲 op.76-7、 op.76-6、op.119-1が1960年11月21日。間奏曲 op.118-1が1960年11月23日、いずれもニューヨーク、コロムビア30番街スタジオで録音。グールド11枚目のアルバム。坂本龍一氏はこのアルバムをグールドの作品で一番好きだと言っているようだ。
ブラームスの『間奏曲(Intermezzi)』というのは、集められた作品集ではない。この中で登場するop.76は『8つの小品』であり、op.116は『7つの幻想曲』、op.117は『3つの間奏曲』、op.118は『6つの小品』、op.119は『4つの小品』という各々独立した作品になっている。その中から『間奏曲(Intermezzi)』というものだけ選び出し、演奏順も全てグールドが考え出した作品集が本アルバムということになる。その選び出す耳と曲順の構成力にまず驚く。
静かに始まり、一度op.118-6のところでクライマックスを迎える。そしてop.116-4で再び静寂となり、op.76-6で華やぎ、op.119-1で三度静寂となる。そしてop.118-1で輝き、短く一挙に燃え上がる。そしてop.118-2で静寂へと還っていく。実に美しい。グールドはいつもと違って静かに弾きあげる。グールドの美意識がよく分かる。
可能な限り小さな音で聴いて欲しい。そんなブラームスだ。この中のop.119『4つの小品』はブラームス最後のピアノ独奏作品であり、また生前に出版された最後の曲集であることも申し添えておきたい。
・「名盤!!」
これがグールドの演奏?バッハの演奏とは全く違う叙情的でやさしい演奏にびっくりしました。私の一番好きなアルバムです。
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