・「基本的にはいいが、何でもかんでも声張り上げるのは…」
前2作も自己主張を忘れない強さが感じられる作品だったけれど、この作品の強靭さは尋常じゃない。自分が表現したい音を追及し、とことん突き詰めて形にしようとする気概が伝わってきます。出来としても楽曲の幅は広いしアルバム全体の流れは計算されているし、なかなかのものです。
が、相変わらずヴォーカルスタイルには単調さを感じます。出だしこそ抑えて歌うこともありますが、段々と声を張っていきピーク時ではどの曲も同じような声の張り方。珍しくそこまでいかなくても、コーラスが張り上げてるので正直「またか…」と思ってしまいます。そういうパワフルな唱法が似合っているのは間違いありませんが、何事も限度ってものがあります。しかも聞いてる限り抑えた歌い方だってものにしているようなので、要は本人のさじ加減ですね。終始抑えた歌い方をするような曲が一曲でも入れば、さらにアルバムに幅も奥行きも出てくると思います。
今年の夏フェスで生で歌を聞きましたが、上記で述べたことをCD以上に痛感しました。ただし逆に言えば、まだまだ上を目指せる余地があるということも実感したと言えます。
それに、少なくともこの人がすごい人だってのは間違いないと思います。あの歳で話題の新人としてデビューしながら、事務所の意向に流される様子なく自分を貫いているのだから。この作品で変わったという意見は多いし音楽面では確かにそうですが、彼女がやっていることは本質的には何も変わっていないと思います。
資質があるのは間違い上に年齢を考えれば確実にこれから変化していくので、いつか真に名盤と言われる作品を生み出してくれることを期待します。
・「変らずかっこいいアリシアワールド」
本アルバムの「ノー・ワン」は全米チャート1位に輝いただけでなく、ほとんどの楽曲にアリシアの知性が込められ、相変わらず個性的な仕上げになっている。 ボーナスDVDはハリウッドボウルでのコンサートの3曲が収録されている。ビッグバンドを配しいつに無くジャズっぽいR&Bライブに上がっており、個人的にはお気に入りなのだが、曲が途中でカットされてしまうなどあくまでもサンプル。同コンサートのフルDVDの発売が待たれる。続く映像のノー・ワンメイキングはあくまでもおまけ。 それにしてもグラミー賞を総なめしたアルバム「ソングス・インAマイナー」の衝撃が凄すぎる。この人は頭が良いだけに何でも器用にこなすが、違った次元の努力でまだまだ伸びるはずだ。
・「R&Bの原点に回帰したルネサンス的アルバム」
その昔,R&Bがリズム&ブルースと呼ばれていた頃,ロックン・ローラーが黒人音楽に深い敬意を表していた頃,そして何より,ロックにもソウルにも「詩」があった頃の音楽。 アリシア・キーズの3rdアルバムはそんなスピリットを感じさせる。伊藤なつみ氏のライナーノーツによれば,アリシアは本作を「ジャニス・ジョプリンmeets アレサ・フランクリン」と語ったというが,まさにそんな表現がピッタリだ。その典型が,オーセンティックなピアノ・バラード「No One」。シンプルなメロディーを伸びやかなヴォーカルで雄大に歌い上げる様はアレサ・フランクリンなどR&Bの先駆者のみならず,ジャーニーのスティーブ・ペリーや元J.ガイルズ・バンドのピーター・ウルフなど黒人音楽に傾倒するロック・シンガーにも相通じるものがある。同路線の「Sure Looks Good To Me」なんてロッカ・バラードと言ってもいいぐらいだ。だからといってアリシアが路線を変更したというわけでない。R&Bのルーツに帰ったのである。実際,素朴で温もりのある「Superwoman」では,ゴスペルの影響を垣間見せる。テンプリーズをサンプリングした「Teenage Love Affair」や「Wreckless Love」などの夢見心地なアップテンポでは,70年代ソウルが持っていた「輝き」を忠実に継承して見せている。そして「Where Do We Go From Here」。僕はこの曲が一番好きだ。エモーショナルなヴォーカルとクールなコーラスの対比が絶妙で「孤高」という表現が当てはまる傑作。ジョン・メイヤーを起用し,春の陽光にも似た穏やかで優しげなバラード「Lesson Learned」も素晴しい。流麗なピアノ・ソロなど心が洗われる。というわけで,またしても傑作を創り上げてしまったアリシア・キーズ。こりゃ聴くしかないでしょ。
・「powerful, inspiritual, just rock rock rock!!!」
Alicia Keys私は最近彼女の存在をTVで知りました。no one を歌う彼女がとても気になってしまいました。楽曲も声もとても素晴らしいのですが、ステージが楽しい。。。ピアノを弾きながら、パワフルで、躍動的で彼女の歌っている姿はとても素敵!
・「Wonderful! 」
デビューの頃からずっと聞いてきたアリシア。 今回もアリシアの歌声は素晴らしいと思います。曲によって好き嫌いはあると思いますが、アルバム全体から彼女のソウル・パワーを感じます。UK版はライブDVDも付いているので、お得感がありました。 パソコンでも再生できました。
・「正月なって聞きました」
Alicia Keysの待ちに待った新作が出ましたよ。年末、仕事、ライブもろもろで忙しかったのでまともに聞いたのは正月でしたが。で、今回のアルバムに関して意見があんまりっていう人と、いいっていう人別れてますよね。最初の印象としては俺もがっつりはこなかったんですよ。 というのもやっぱり前作のイメージがすごくあって、メイン・イングリーディエンドの曲をサンプリングしたYou Don't Know My Nameとか、If I Ain't Got YouみたいなSOUL Favor溢れた曲を期待してたとこがあって、それは少し裏切られた観がある。 だけど、As I amというタイトルに込められているように、周囲の期待をいい意味でアリシアは、きっと前作同様のアルバム作りをしてたら売れるだろうということも置いといて、自分らしさというところを貫いたアルバムに仕上げてきた。 No Oneはラジオでがんがんかかっており、Superwomanみたいな曲は本当に現在のアリシアの立ち位置を明確に表してる曲だなと思います。Song Writerとしてのアリシアが鮮やかに現れます。聞き込む毎によくなっていくアルバムです。
・「レディ・オブ・ソウル」
ピアノによるクラシカルなメロディに、重たいベースが加わり幕開けとなるアルバム「As I am」。お馴染みの始まりですが、スモーキーな雰囲気に一気に惹き込まれてしまいます。先行で披露された、ファーストシングル「no one」はちょっと力不足な印象が否めなかったが、アルバム全体としてはすこぶる魅力的。アリーシャ本人による製作はもちろんながら、今回はクリスティーナ・アギレラやPINKの仕事で新たな新境地を開いたリンダ・ペリーをソングライティングに迎え、メロディアスでディープなソウルミュージックを作り上げているのがやはり注目ではないでしょうか。「アレサ・フランクリンとジャニス・ジョプリンの融合」とアリーシャ自身が語る本作は、その名言通り、後光が射すアレサのソウルパワーとジャニスの血を吐くような歌唱が同居。かといって、がなることなく気丈で凛とした大人の成長が窺えるクールな仕上がりが印象的です。「the diary〜」は正直苦手なアルバムだったですが、このアルバムは文句なしに名盤。07年の年末にリリースされ、08年もっとも売れるR&Bアルバムのひとつになることは間違いないでしょう。
・「骨太な作品」
イントロのクラシカルなピアノはお約束通り、期待を裏切りません。と思ったら、2曲目からズンズンと響く重低音。前作はきらめく様なゴージャス感に溢れていましたが、今作はしっかりと地に足が着いた感じの骨太な作品に仕上がっています。どちらも好きなのでそのときの気分によって聞き分けるのも楽しいかも。4年ほど前にアリシアのコンサートに行きましたが、アルバムで聞くよりも太く張りのある声を出していたのが印象的でした。今作はそんな彼女の生の声がうまく活きていて、まさにAS I AM。先行シングルのNO ONEは、初めはあまりピンと来ませんでしたが、聞いているうちにだんだん良くなってきました。他には繊細な5曲目や、冬の長い道を思わせるような11曲目が好きです。
・「Pop/Rock寄り」
前作までの雰囲気とは違い、Pop/Rock寄りにシフトした作品です。なので、R&B〜Soulファンが聴いて満足できるかといったら、ちょっと疑問かも・・・。「R&B・Hiphop meets Rock」という流行に乗っかったようにも見えます。
"songs in A minor"や、"The Diary of Alicia Keys"で見せた、「70年代ソウル」と「NY娘らしいHiphopサウンド」と「アフリカンには珍しいクラシカル・ミュージックの素養」の間を自由に行き来する彼女の姿に胸を熱くしていた身としては、ちょっぴり残念です。「Alicia、もっとできるでしょう!?」という感じ。言い換えれば、「これはAliciaじゃなくてもできるでしょ」。
次作でまたブルージーでソウルフルな世界を見せてくれる事を期待します。色々書きましたが、もちろん彼女の事、今作も平均水準を軽〜く超えています。
・「アメリカ輸入版はCCCD?」
アメリカ輸入版はCCCDとは明記されていないのですが、コピーコントロール仕様になっているようです。購入するのであれば、国内版や他国の輸入版がいいでしょう。
内容に関しては、前作に勝るとも劣らない仕上がりで、歌い方や楽曲作りの面において、新しい方向性にもチャレンジした意欲作。聴けば聴くほど味わいの深さを増すような、重厚な一枚です。
音楽界の歴史に残るような才能の持ち主だけに、最近のライブパフォーマンスで、歌声がかすれてしまっているのが心配。一時的なのどの不調か、歌唱法の変化ということであればいいのですが。
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