● 2007
・「うれしくてしょうがなくて、誰かに教えてあげたくなります。」
スウェーデンのシンガーソングライター、イェンス・レークマンの2ndアルバム。
心地よい低音で唄われる12曲は手触りこそレトロでエバーグリーンなポップという感じですが、驚くのは、絶妙に“崩した” アレンジでバランス悪く(?)まとめ上げられた音の心地良さ。「ああ、またスウェディッシュ・ポップね」と早合点すると損します。
冒頭から、ひっくり返りそうになるほどド迫力なオーケストラアレンジ。続くユーロポップ風の打ち込み音、80年代アイドルポップ風、50'sアメリカンポップス風、テクノなど、色々なエッセンスを用いて最新のデジタル技術で作った音楽が壊れたテープレコーダーを通して流れてくるよう感じ。かつて、ビョークが「デビュー」「ポスト」でやっていたようにさらりと流せない不思議な工夫が全編にちりばめられてあります。
ちなみにこのイェンス・レークマンという人、デビューアルバムを発表後に活動休止。その後次作の制作にとりかかるも、一度作ったものを一旦全て破棄。再度作り直してこのアルバムを完成させたというこだわり派。とはいえ宅録アーティストでもなく、ライブでは観客席から爆笑が沸き起こるほどのユーモアも披露するなど、きちんとしたパフォーマンスのできる本格ミュージシャン。
音楽は、手作り感だけでは物足りないし、デジタル感覚だけでもつまらない。そんな風に思っている人に、ちょっと教えてあげたくなる音楽です。
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