・「集大成。」
「SEXUALXXXXX!」から「悪の華」までに表現しようとしていたサウンドを完全にBUCK-TICKのものにしたアルバムである。アバンギャルド+ポップなM8、インダストリアル・パンクM10、HIDEの屈指のバラード(?)M6、ルーツでもあるバウハウスなM5・11はじめ全曲に於いてサウンド面での不満が遂に解消されたかのよう。「TABOO」以降、少しずつその本質が見えはじめただけに、これ以降の彼らをつなぐアルバムと言う意味でも重要。
・「ポップとダークの共存」
捨て曲一切なしの名盤。ジャケットも良い。(歌詞カードの曲名を読めない人がいないかどうか心配だが)このアルバム以前と以後では音作りがまるで違うように思える。ライブで盛り上がる「スピード」「M.A.D」、耽美に酔える「MY FUNNY VALENTINE」、今井寿の感性が爆発した「Brain,Whisper,Head,Hate is Noise」、美しい「JUPITER」「さくら」などなど、BUCK-TICKの魅力が恐ろしいほど詰まった作品。入門編としてもおすすめ。
・「このアルバムだけ聞けない」
生まれて初めて僕がCDラジカセでかけたアルバムがTABOOでした。その頃からずっとファンですが、名作ぞろいのバクチクのアルバムの中で、このアルバムだけは聞けません。ブルーハーツファンの友人と「バストウェストヒップ」と僕の「狂った太陽」をかしっこしてお互いに「アイツがすすめているわりにはバクチク(ブルーハーツ)たいしたことないな」と思った記憶があります。
まず、2.マシーン、4.変身(リボーン)、5.エンジェル・フィッシュ8.ブレイン,ウィスパー,ヘッド,ヘイト・イズ・ノイズ10.地下室のメロディーの6曲が完全な捨て曲であること。とてもバクチクのハイレベルぞろいのアルバムに入れれるクオリティの曲ではありません。
3.マイ・ファニー・ヴァレンタイン、9.M・A・Dはこのアルバムを出してからしばらくして「殺しの調べ」でアレンジされたり、ライブなどでの面白さでファンに好まれるようになりましたが、この段階ではやはり面白みがなく、つまらない曲です。
6.ジュピター7.さくらこの二曲もファンに好まれていますが、バクチクは「詩の内容は、ファンに自由に解釈してもらって、楽しんで欲しい」をモットーにしているバンドなのに、なぜか櫻井さんはこの二曲に関してはそれをすててしまっって、自分が向かい合った家族の死をモロにうたってしまい、バクチクのルールをくずしてしまっています。そのため、バクチクらしさがなくなって下品になってしまっています。当時の櫻井さんの立場は理解できますが、バクチクは尾崎豊や中島みゆきのように、「内面を吐露してファンの共感を呼ぶ」アーティストではなく、のちの「殺しの調べ」「SIXNINE」に代表されるように、音楽を作る「職人」です。その意味ではYOSHIKIに近いです。「職人」としての役割を放棄してしまっています。この二曲は杏里の「悲しみが止まらない」やカーペンターズの「ソリテア」と同じで、ファンには愛されるだろうと同時に、憎まれる曲ともなります。
1.スピード11.太陽ニ殺サレタ この二枚だけが、きちんとした、いつものバクチクの曲になっています。「悪の華」がすごい評価を受けたので、今井さん、星野さんが油断してしまったか、母の死が櫻井さんに影響をあたえてしまったのかわかりませんが、支離滅裂なアルバムになってしまっています。
以上14年ファンやっている男の独り言です。しかし、ここまで一曲一曲語れるバンドにめぐりあえた幸福を感謝しなければ。
・「不思議な現象」
B-Tのアルバムイメージは不思議とジャケットに集約される。どのアルバムもイメージがジャケとぴったりと来るのだ。この傾向は「悪の華」以降、いまだに続いているように思う。この「狂った太陽」はまさに、ジャケットの、陰鬱で不快な緑、そしてサイバーチックなメンバーの写真、それらがサウンドにもピッタリとハマっている。
ジャケットのイメージどおり全体としてダークでサイバーな印象のナンバーが多い。「悪の華」の音作りとはまた一線を画している。
シングルカットされた「1.スピード」「6.ジュピター」「9.M.A.D」の秀逸さは言うまでもなく、それらの脇を固める楽曲も曲者、個性派ぞろいだ。個人的には「5.エンジェルフィッシュ」の出だしや、「7.さくら」のいかにもB-Tと言う感じの妖しさ、危なさが好きだ。
暗闇を走り抜けるような疾走間と妖艶さを兼ねそろえた、間違いなくB-Tの傑作であると思う。前期のB-Tらしさが溢れているので、最近のファンの人にもぜひ聞いて欲しい。
・「よく振って召上りください」
前々作「TABOO」で暗黒面が明瞭に呈示され、続く「悪の華」では、よりいっそうそれが深められた。しかし、どこか、垢抜けなかった。「狂った太陽」で初めて、ポップできれいで生々しくて今井寿的に奇抜でそれらが加わり相俟った本作で初めて、B-Tのカタチができたんだと、僕は思う。
・「ロック史上の名盤と呼ぶべきアルバム」
耽美とかデカダンスとかをテーマにするバンドは大勢あるし、CDもたくさん出ているが、これだけがホンモノと言い得る名盤。最初から最後まで独自の美学を貫くバクチクは超クールだ!!
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