・「なんて楽しい傑作アルバム!!」
今までにロックの名盤と言われるものは数知れずだが、こんなにも楽しくて、心がときめいてしまうアルバムに、かつて私は出会ったことがない。アルバムの隅から隅まで、一貫して歓喜の雰囲気で満ちている。「アップタウンガール」、「ロンゲストタイム」、「イノセントマン」などなど、聞いていて踊りだしたくなる曲が目白押し。あなたがもし落ち込んだり、暗い気分になったら、ぜひこのアルバムを聞いてみましょう。まずは、さあ、買いに行きましょう。
・「ビリーの原点を見た」
ビリーが本当に歌いたかった曲は、このアルバムにあるような60年代のロックやR&Bではなかったのかな。「テル・ハー・アバウト・イット」や「アップ・タウン・ガール」のビデオクリップを見ていると、生き生きと歌っているビリーの姿が印象に残っている。アルバムセールスもよかったし、マイケルジャクソンの「スリラー」にも負けないほどシングルカットされた曲が多い。前作の「ナイロンカーテン」からビリーは本当に好きな曲を書けるようになったんじゃないかな。「ストレンジャー」や「ニューヨーク52番街」のビリーが作り物で、こっちのビリーが本当の姿だと思う。本当のビリーに出会えるこのアルバムは必聴すべし。
・「80’sから外せない大傑作!!」
ビリー・ジョエルのアルバムとしては、メッセージ性が薄く、商業路線にはまった作品です。全ての曲がシングルヒットしてもおかしくないポップロックが満載で、カラフルな80年代を象徴するビッグヒットアルバムなのですね。ボクも大学生当時、聴きまくり、歌いまくりました!!彼らしいロックンロール「イージー・マネー」で幕を開け、壮大なアルバムタイトル曲「イノセント・マン」。アカペラドゥワップ風「ロンゲスト・タイム」。ベートーベンのカバー?「今宵はフォーエバー」。大ヒット曲、軽快な「あの娘にアタック」。乗りのよい「アップタウン・ガール」。などなど、残り後半もこれでもかーっと、名曲が続きます。正しく、80’sコレクションから外せない大傑作アルバムですよ!!
PCで再生可能なCDエクストラ映像には、ロンゲスト・タイム、あの娘にアタック、キーピン・ザ・フェイスの笑えるビデオクリップと、夜空のモーメントのライブが収録されていま〜す。
・「絶対評価で見る極上ポップ」
ニューヨークの都会的哀愁を歌うシンガーソングライターであり、ロックミュージシャンでもあるビリーのイメージからすると、また、前作とのあまりにも大きなギャップも相俟って、過去のイメージの延長線上の作品を期待した先入観があると、賛否両論分かれるところだと思う。 しかし、ここではただただ楽しく、なんのわだかまりも無いストレイトな恋の表現が極上のメロディーにのせて歌われている。 前作がそれ以前のアルバムから大きくシリアスで暗い曲調に激変してファンを戸惑わせた反動ともとれる、開放的で明るいノリノリの軽快ポップのオンパレードだ。 先入観を捨てれば、楽しい恋のポップソングで埋めつくされた、かと言って決して軽率ではなく、恋愛の機微を表現した歌詞とメロディーは、全ての恋する者の共感を呼び、心をとらえて離さないだろう。
・「80s版アメリカン・ポップスの教科書」
ビリー・ジョエルといえば、77年の名作『ストレンジャー』を最高傑作に推す人が多いと思う。もちろん異論はない。いいアルバムだ。 でも、敢えてここではこの『イノセント・マン』を推したい。個人的な思い入れ大。 自分が洋楽を聴き始めたばかりの中学時代、アメリカン・ポップスの素晴らしさを教えてくれたのはこのアルバムだと思う。JB調、モータウン調、サム・クック調、フォーシーズンズ調、ベートーベンのフレーズの引用、アカペラなど、その当時はまだ聴かぬ存在だった過去の偉大なミュージシャンへの指針になったともいえる。このアルバムに出会わなかったら、現在、これほどまでに音楽にのめりこむことはなかったと思う。 とにかく聴いていて楽しい。全てがまたビリーのオリジナルということがまた驚きだ。全曲お勧めしたいくらいなのだが、中でもお気に入りは'Leave a Tender Moment Alone'。この曲は自分の生涯にわたる最重要曲。Toots Thielmanの沁みるハーモニカをバックに、思うように振舞えないもどかしく切ない恋心が歌われる。この曲を聴くと今でも自分の中学時代がオーバーラップするし、ハーモニカの音は下校時に夕焼けに染まった遠方の山々の風景を思い起こさせる。 あまり客観的なレビューにならず申し訳ないが、それくらい個人的思い入れが強いこのアルバム。昨年の久々の来日を機会に最近また良く聴くのだけど、やっぱりいいアルバムです。楽しめます。
・「充実作かつ分水嶺的作品」
前作「ナイロン・カーテン」の敗因は、シリアスすぎたモチーフの問題と、私的にはシンセの音色に代表される「今」のサウンドの取り込みすぎにあったと思う。いずれにしてもブレイク以降右肩上がりだった彼の存在感に始めて黄信号が点った時期であった。そこに登場した作品なだけに、大ヒットを素直に喜んだ半面、かつて「グラス・ハウス」が成功で固定化しそうだった自己のパブリック・イメージを創造的に破壊するがために作られたのとは正反対の保身的な意味合いでの音楽的変身に少々複雑な気分がしたのは事実。
いっておくが、単なるオールディーズ回顧の作品では決してなく、創意工夫や斬新さは溢れており、古いようで新しい発見が多く出来る充実作ではある。
しかしながら、やはり、彼くらい才能があれば、音楽ジャンルを定めて、それに沿った良質作品を作れる事が、彼自身の核となる魅力の拡散、希薄化に繋がってしまった感はある。セールス的には以降持ち直したが、今聴くと、本作以降の作品には、ビリーの核となるものを見出す事が、結構難しい。そういう意味では、彼の音楽キャリアを俯瞰してみても分水嶺的な作品だったのだなあ、と思う。
純粋な音楽の内容は5つ星。しかし、個人的なモヤモヤ感でマイナス1つの4つ星としておく。
でも、本当に発売時よく聴いたし、今聴いても色あせない魅力がまぶしい。
・「この変化は誰の意思ですかね」
個人的には"起死回生"といった言葉は使いたくないのですが、やはり前作のセールス的敗因を考えると、こうも大きく方向を変えなければならなかったのか、と思ってしまう'83年作。ロックンロール、R&B、ドゥーワップ、と見事なまでにカラフルで、市場も(レコード会社も?)満足したに違いありません。プロデュースには前作同様P.ラモーンが担当し、サポート・ミュージシャンも贅沢に登用。M.ブレッカー(ts)、D.サンボーン(as)、R.ティー(p)、E.ゲイル(g)、R.キューバ(bs)、J.ファディス(tp)と、正にファースト・コールを取り揃え、アレンジの一部にはD.マシューズのクレジットも。#個人的には、[9]でのT.シールマンスのharmが最高かと(^^;シングル・カットされた(&ヒットした)曲だけでなく、アルバム全体がエンターテイメント斯く有るべし、とはっきり謳っている点においても秀作であると思います。それにしても、音楽は誰の意思で作られるものなのか、、という点を少し考えさせられます。#いえ、音楽(本作)自体を楽しむ為にそれが必須であるなんて事は#決してありません。云わば、独り言のようなものです(^^;
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