・「もっとも好きな女性アーティスト」
音楽雑誌で見た写真が、あまりに美しく自然体だった。インタビュー内容も。新作をさっそく購入、これほど真剣に訳詞を読んだのは久々だったし、心に響いた。音もシンプルで、でも豊かな感触。曲もアメリカン・ロックだが最良の部類ではないだろうか。
なにより、ボーカルがシャウトなし、こぶしなし、キンキンなし、朗々歌い上げなしの、すべて語りかけなのだ!というか私にはそのように聞こえる。リスナー一人一人に、私だけのリズ・フェアーである。そう聞こえるように、リズは意図して今作を作ったのではないだろうか。素晴らしいと思う。
不勉強にも、リズ・フェア初体験・・・。今作は、私の今年度ベスト作品のひとつ。38歳とは思えない美しさと、38歳ならではの豊かな音楽に魅了されっぱなしだ。
・「色気と渋さ」
92年デビューの超美人女性ロックシンガーの5作目です。前作「Liz Phair」では「アヴリル風」などと評されましたが、Lizの方が元祖です。本作ではギターのFuzzは控えめで過激さも抑え気味で、大人のロックを聴かせてくれます。ほとんどがエレキサウンドですが、まるで一人で弾き語りをしているかのような熱気が伝わってきます。
・「自己をさらけ出したアルバム。前とは違う意味で。」
自由奔放、美形才女リズ・フェアの通算5作目のアルバムです。前作「Liz phair」の発売時は、なんと5年近くも待たされたので、2年というスパンでの新作発表は嬉しいというか、前作が少々「らしくない」アルバムだったのを考えるといささか不安と言うか…。
と思っていたら、このアルバムの方向性からして、「なあんだ、(前作でポップぶりっこしていたので)自分らしく伸び伸びしたかったのかぁー」と納得の内容…と解釈するのは勝手すぎるでしょうか。しかし今回のは曲調の感じとしては“Whitechocolatespaceegg”の頃に似ています。自由で、言葉にも楽器にも時間にも囚われないあの名作に。つれづれなるままに、まるで「今思いついたの」とでも言うような、即興のように流れる音と詞。その感覚はそのままに、洗練された、というか。
今回はプロデューサーが最近よく聞くジョン・シャンクスです。今や女性アーティストに無くてはならない名プロデューサーだそうですが、私の知っている限り、「売れ曲に仕上げてみせる」的なのではなく、「アーティストの個性を最大限生かす」タイプの人なんじゃないかと思います。(最近ではbon joviの“have a nice day”やsheryl crowの“wildflower”を手がけています)その名プロのおかげもあってか、人間的成長、そしてアーティストとして成熟を迎えたリズは、感動的な音と詞を流れるようにまた紡ぎ出してくれます。
以前の不思議ちゃん系の歌詞がお好きだった方には物足りないくらい(?)人生の励みになる美しく穏やかなロック・アルバムです。
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