・「出玉ユルユル。」
文字通り、「音を楽しめる」内容です。特に「軍艦マーチ」のボサノババージョン、このアルバムの中では異彩を放っている作りですが、個人的にイチオシです。原曲とのテンションの高低差は、まさにエベレストとマリアナ海溝。わたし的には栗コーダーカルテットの「帝国のマーチ」と双璧をなす出来です。海つながりで曲が進行する「浦島太郎外伝」もなかなかの出来です。★−1の理由は、沖縄階調のトルコ行進曲にちょっと無理を感じたことと、ショパンと与作のブレンドがイマイチと感じたからです。
・「上手すぎる:上手すぎるが」
技巧的に、まず上手い。この大前提がどれだけ大事かはいうまでもなく、演奏的に拙いパロディなど聴くに耐えないが、杉鉄のおふたりは本当に上手である。次に、パロディの作り方が絶妙。最初に原曲の「思い出し」をしてから、さらっとパロディに入る手際もよいし、選曲もすばらしい。特に「美しく青きドナウ~」は圧巻で、よくまああそこまでという出来栄え、今回の特別編は前回のCDに収録されたものに比して数段よくできている。逆にもう少しと思ったのは「浦島外伝」で、浦島の原話にもっと即した方が、と思う。寧ろライナーズノートを読まずに聴いたほうが楽しめるようだ。因みに、浦島太郎の設定されている「外伝」は、まるっきり本来の浦島太郎とは相反する内容であり、国語的には「異伝」が正しいかと思う。(外伝は正伝に記載されていない逸話などを集成したもので、基本的に正伝を否定する内容ではないのが原則)いずれにせよこれからが大変。頑張ってほしいと思う。
・「マジカル」
洒落ていて、かと言って気取ってなくて。軽ーくハメを外してクラシックで遊んじゃいました、みたいな楽しい楽しいアルバム。前アルバムからのファンですのでとても期待していましたが、期待以上の楽しさで大満足です。
ピアノとヴァイオリンの美しい音色に聞き入っていると、いつの間にか別の曲になっていたり。演奏テクニックの素晴らしさに圧倒されていると、不意をつかれて笑わされたり。果ては多彩な演奏法で楽器の持つ可能性、お二人の持つ才能を無限大に感じさせれられて、もっともっと聴かせて欲しいと思っちゃいます^^名曲の中にちりばめられた遊び心が満載で何回でも聴きたくなる、正にマジカルでミステリアスなクラシックです♪中でも、「剣の舞」と日本民謡を融合させた「剣のずいずいずっころばし」は必聴ですよー!
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