・「テクニックは最高かも知れないが・・・」
テクニックの切れ味は最高かも知れないが、曲の良さ・おもしろさを引き出せないため、説得力が乏しく、ただただ、超絶技巧練習曲を聴かされるようで、退屈してしまう(パールマン盤と比較せよ!)。 録音は良く、ヴァイオリンの音もキレはいいが、鋭く、刺激的。ナマの音に近いのかも知れないが、長時間聴けないし、繰り返し聴く気にもなれない。 要するに、パガニーニを味わうためのCDではなく、この天才少女ヴァイオリニストのうまさを聴くためだけのCDになってしまっている。 ”およそ天才少女と呼ばれ、神童と称えられるほどの人・・にとっては、最初の厳しくも激しい訓練の過程の中で、さまざまの種類の音楽を、克服すべき技術の課題として与えられるのが普通である。つまり、音楽より先に技術があった。そういう人が、成人に達した時、改めて自分を見直し、自分の音楽を発見すると言う問題に直面する。五嶋みどりは、今そこにいるのではなかろうか。”(1996年6月12日、吉田秀和氏)
この録音から14年後のブルッフ・メンデルスゾーンの協奏曲の圧倒的名盤と比べると、1988年のこの録音は、まだ青いリンゴと言う感じ。この曲の”21世紀の名曲名盤(音楽之友社)”の第1位に選ばれているのが不思議でならない(ただし、トップに挙げた評論家は一人もいない)。
・「まだまだ若いころのみどりさん。素晴らしい。」
天才の世界。技術は十分なものとして、これからの熟成や変化を聴きくらべる為の指標。聴きほれるのみ。ソロなので、その凄さが。1988年12月の録音。楽器はグワルネリを使っての演奏のようです。パガニーニが超絶技巧と評されるのもわかります。
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