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▼バッハ:ゴールドベルク変奏曲(1955年モノラル録音):詳細

バッハ:ゴールドベルク変奏曲(1955年モノラル録音)

バッハ:ゴールドベルク変奏曲(1955年モノラル録音)
グールド(グレン)(アーティスト), バッハ(作曲)

▼クチコミ情報

・「T型フォードに匹敵する名盤
以前のレビ消されてる…誰だ。笑なので、また似たようなものを書く。

1970年代初頭以前の、乾いてパキパキしたグールド節が好きなら、再録音盤よりも価値は高いでしょう。再録音盤は、今となっては「グールドらしくない」演奏ですから。「グールドらしさ」を本人が書き換えようとしている時期に、他界してしまったからね。(私は、基本的に落ち着いた構えの再録音盤の方を選びます)

このモノラル旧録音盤は「ポップスを聴くノリノリなノリで聴ける「クラシック音楽」」。中流ご一家に一台ずつオーディオセットが行き渡った、その時代のニーズに合致した音楽。「パパでも分かるクラシック」「ボクでも分かるクラシック」みたいなもの。オリンピックやら万博やらに向けて、一億総中流の気運に盛り上がる日本でも「いやー最近、クラシックにハマってまして」とか「普段は○○聴いてるけど、クラシックもいいよね」と、当時のカラヤンやバーンスタインやグールドが広まって行ったのは頷ける。既に会得してるノリノリな聴き方で、OKなんだもの。

しかし、シェプキンやシュタットフェルトといった、ノリの点でもグールドの旧録音を凌駕した演奏が聴ける現在、大衆に対するこの盤の役目は終わったように思う。

たまにはヘタウマっぽいゴールドベルクを聴きたいのなら、こちらより高橋悠治の再録音盤の方がスキがなくて良いですよ。無手勝流に見えてその実、スキがない!!

◆グールドファンやレコード文化史に詳しくなりたい人なら、上の私の低評価を気にする必要はない。あなたの博物館のコレクションに所蔵する価値が十二分にある「名盤」。その切り口なら「★★★★★」である。そして私も、所蔵している者の1人である。現代の北島の泳ぎに魅了されつつも、古い白黒モノラルの前畑を観て感動する感覚は分かる。しかし、他を見ず前畑ばっかり観てる感覚は私には分からない。

・「テレビで見て
NHKの番組で見て、よくて購入。予想を裏切らない出来に大満足。モノラルなのにグールドの息づかいが伝わってくるようです。おすすめ!

・「天才ピアニストによる不滅の名演奏!
ゴルトベルク変奏曲でまず思い浮かべる有名なアーティストといえば誰であろうか?私は迷わずグールドと答える。その理由として、彼は当時バッハ晩年の傑作でありながら、あまり世の中に知られていなかったゴルトベルク変奏曲にスポットを当て独特の演奏で多くの人に衝撃と感動を与えバッハの音楽の素晴らしさを伝えた(再認識させた)功績があるからだ。そしてその功績は当アルバムを聴く事により理解される事になる。一度聴くと忘れられない、また何度も聴きたくなるそんな感動を当アルバムでぜひ味わってもらいたい。文句なしでおすすめできる一品である。

・「聴く者を眠らせないゴールドベルク変奏曲
このアルバムを初めて聴いたときには、その良さがよくわかりませんでした。そもそもゴールドベルク変奏曲はチェンバロで演奏するのが普通でしょうし、チェンバロ独特の耳に刺さるような音色と、眠りを誘うような反復の多い変奏曲とのバランスをとりながら時間を進めていくのがゴールドベルク変奏曲だと思っていました。

このアルバムでグールドは、ゴールドベルク変奏曲をたった約30分で、しかもチェンバロでなくピアノで、さっと弾き抜いています。チェンバロのツンツンした音色もいいのですが、ピアノの音の余韻がよく残る滑らかな音色で表現するゴールドベルク変奏曲もなかなかいいものだ、と最近気づきました。特に28番目の変奏曲の表現は、私のお気に入りのひとつです。聴こえる旋律はシンプルなのに、楽譜上は少し複雑でいろいろな音の装飾を施してある曲が、ショパンの作品にあるのを思い出しました。

このアルバムの作品に魅了されるのは、彼の若さゆえに出来る、冒険にも似た勢いのある演奏が原因なのかもしれません。

・「まさにグールドベルク!
私はグールドのゴルトベルク変奏曲(新録音)をはじめて耳にしたときかってない衝撃を受けた。そしてこの旧録はさらに上をいっていた。彼の強烈なキャラクターもさることながら、音楽もまた彼独自のスタイルがそのままピアノに反映され聴き手の心を引きつけてやまない魅力を醸し出している。「この旧録に出会った事は幸運だった。」そう言えるのは私だけではないと思っている。

・「ただ音楽がそこにある…
最初の1音から引き込まれる…そんな印象です。

演奏の疾走感や爽やかさももちろん、グールドお馴染みの唸りや第5変奏の足音など(笑)全てが音楽になっている気がしてしまいます。

ある意味ライブ録音よりもリアルなそんな気すらします。

グールド自身は最も過大評価された録音だと語っていたそうですが…

名演なのは間違いありません!友人のジャズプレイヤーもこの演奏が大好きだと言っていました。

・「ジャケット買いもアリ!
このデビュー盤は、内容は言うまでもないが、そのジャケットが味わい深い。スタジオでの録音の際にDon Hunsteinによって撮影された30枚のグールドの写真。この曲に収められている変奏曲の数も30であるところが象徴的である。プロデューサーのHoward Scottと議論している写真。歌いながら演奏する写真。23歳の若者がこれほどまでに輝いている様子を羨望の眼差しで眺めないではいられない。

・「これ以降のバッハはポスト・グルードとなった。極北の演奏!
人間離れした驚異的なテクニックを大前提に、演奏家がエディターとなり、まるでモンタージュ映画の様にテイクを積み重ねて作りつつ、しかも自然であり尚且つスリリングであり、バッハ以上にスイングできる音楽は無いことを実証したといって過言ではない人類が到達しうる演奏&録音芸術の清華!これを含めて晩年の録音とザルツブルク音楽祭の実況録音の3種を是非聴いて欲しい。晩年の録音ではテンポがかなり遅くなっているが、グルードのモンタージュ的コンセプトからは当然それもまた善し。爽快感を求めるなら55年版、長い旅の最後に回帰するしんみりした叙情感を漂わせる賢者の選択なら晩年のもの。ザルツブルク音楽際版では第29変奏から第30変奏に移行する際に、なんとグールドがついつい”突っ込み”をやらかすライブならではの”乗り”を見せてしまうが、この辺りが若かりしグールドの”勇み足”なのだろう。ただし、テンポの配分は晩年の録音と酷似している。55年の当版を聴かずにバッハは語れない。

・「惜しむらくは音質
以前より、グールドの1981年ディジタル録音は正直そんなに好きになれなかった。今年、マイスキー、今井、ラクリンによる弦楽三重奏版のCDが出て、それを機にこのCD、つまりグールドの1955年モノラル録音を聴いてみた。1981年録音と1955年録音を比べてみて、私は1955年録音の軽快なゴルトベルク変奏曲が好きである。お金に余裕がある人は、このCDと1981年録音を比べたら良いと思う。どちらか一方に惹かれるかと思う。

惜しむらくは録音がモノラルなので、察するにあまりあるが、音質がよろしくない。ただし、ピアノのソロなので、フルトベングラーの第九(バイロイト)などオケものに比べると、ダイナミックレンジが小さいぶん、私は十分に演奏を楽しむことができた。うめき声も1981年録音に比べ小さい。☆4

・「ゴールドベルクの原点
バッハは、誰が弾いてもバッハに聴こえ、何で弾いてもバッハに聴こえる。音楽自体が演ずる者、聴く者の概念を包摂する。だからこそ、無限の表現の可能性を秘めた音楽であり、またその表現を受け入れる音楽である。バッハの音楽は宇宙であるのだ。グールドはその可能性へ挑戦した最初の人である。そしてこの演奏はその証であった。

文化勲章を授かられた吉田秀和氏は大昔、国内で不評であったこのレコードを絶賛され、自らライナーノートを執筆された。(ご本人が初めてレコードのジャケットにものを書いた仕事だったらしい。)

吉田氏の言葉を借りて、「胸のすくような精緻なリズムとフレーズの区切り方、テンポの良さ。そういった全体がまるで苔の庭のような一分の隙もない緻密で濃密な音の敷物を作り上げるのだが、しかもその表面の艶々した瑞々しさと、その下を絶えず生きて流れている叙情の味わいの気韻の高さ」

ということか。

バッハ:ゴールドベルク変奏曲(1955年モノラル録音)
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