・「ただそれだけの為に」
僕がカンサスの存在を知ったキッカケが本作に収録されている「すべては風の中に」でした。ただそれだけの理由でこの一枚を購入したのですが全編にみなぎるその豊潤な音楽性に魅せられて後追いの形で、一際ヴァイオリンをフィーチャーして革新的なサウンドに挑んだデビュー作から、イギリス主体のプログレにアメリカの匂いと壮大さを取り入れた【ソング・フォー・アメリカ】、「銀翼のイカルス」と「尖塔」とゆうアメリカン・プログレ・ハードを代表する名曲を収録している【仮面劇】、名曲「伝承」をはじめまったく隙のないほどの完成度を誇る【永遠の序曲】、そして本作以降の彼らの作品を聴き込んだ今でもやはりカンサスの楽曲の中で一番好きなものは何と訊ねられれば「すべては風の中に」と答えるでしょう。
この一枚は骨組みこそコンパクトですが、それを補って余りあるほどのふくよかな肉付けがされていて、幕開けを飾る「Point of Know Return」をはじめ短い曲が多いのにそれに反比例するように詰め込まれ凝縮されたアイデアがあり、演奏面でも一つのバンドして最高のまとまりをみせた最盛期といえます。
そして、瞼がゆっくりとふさがっていくような陶酔感の中で陸続的に豊かな情景が浮かんでくる「すべては風の中に」は何時迄も色褪せることない名曲です。僕がいうのも甚だ変な話ですが、いちファンとしてこの曲の魅力を少しでも多くの人に感じて貰えたら嬉しいです。
・「キャッチーさが増した」
カンサスの5th。邦題は「暗黒への曳航」。1977作前作よりさらにキャッチーな質感が増し、初期からの大曲志向は影をひそめたが、3〜4分台の曲を中心に、ノリの良い軽快な作風とメロディアスな明快さで聴かせるKANSAS節ともいうべきアメリカンプログレハードが堪能出来る。プログレとしてはやや物足りないかもしれないが、美しいシンセとヴァイオリンの音色は不変で、やや小粒な印象ながらもとても聴きやすいアルバムだ。リマスター盤にはボーナスにライブ音源1曲とリミックス曲を追加収録。
・「乾いた大地の哀感溢れるメロディー」
77年発表の5作目。400万枚を売り上げたヒット作。ボストンやジャーニー、TOTOやこのカンサスを含めてアメリカン・プログレ・ハードなる訳が分からないようで、実はそのまんまのジャンル分けがかつてはあった。彼らはその中でも最も地味な存在だったが、最もプログレ的な要素が強く、実はこの意味不明なカテゴリーで最もその名称に相応しい存在だった。土臭くて乾いたサウンドにいかにもアメリカンなハイトーン・ヴォーカルは様式美を追求する英国ロック・ファンには失笑ものかも知れないし、ヴァイオリンの響きもまんまフィドルであり、微妙にカントリー臭も漂う。・・・しかしこれが結構いけるのである。静と動を生かしたドラマティックな曲展開も素晴しく、哀感の溢れるメロディーが胸を打つ。7.は彼らの代表作の一つであり、ライヴの定番だ。私が行ったライヴでは狭いステージの後ろの方で窮屈そうに歌われた1.も印象深かった。他の曲の大部分もライヴで演奏されていたと思う。演奏、構築美のようなものは英国の一流どころと大差はなし。他の作品も優れたものが多いが、やはりこの作品が彼らの代表作であり、アメリカンテイストのプログレの代表作の一つだろう。
・「カンサスの最高作」
アメリカのプログレッシブ・ロック・バンド、Kansasの代表作。当時、Bostonへのライバル意識が相当強かったようで、本作ではストリングを大胆に取り入れた叙情性に富んだ独自性の高いサウンドを志向している。
#11以降は当時のアルバムには無かったと思うので、それ以前の曲について書くが、アルバムは「Point of Know Return」を中心に構想されたようである。その昔、地球が平らだと思われていた頃、どこかで急に海流が落ち込む所がある筈で、それを背景に"引き返すべき地点"を求めるという意味深の曲である。日本ではTVのCMで使われた事もあって「Dust In The Wind」が有名であるが、本曲はアルバム中ではむしろ異色のアコースティック・ソング。しかし、曲調の優しさに加え歌詞が世の無常を唄ったもので、日本人好みなのも納得できる。
Bostonの宇宙志向と積極性に対抗するかのような叙情性を重視したサウンド創りで、アルバム全体が陰影に富んだ魅力あるものになっている。Kansasを代表する傑作アルバム。
・「カンサスを知った最初のレコード」
「カンサス」というバンドのことは、このアルバムを購入するまで実は知りませんでした。 じゃあ何で予備知識も無しにLPレコードを買ったのか、それはただ一つの理由「バイオリンが入っていたから」なんですね。 PFMというイタリアのグループが大好きで、マウロ=パガーニというバイオリニストがメンバーでしたので、似た感じかな、と思っただけでした。 誰でも最初はこういうもんでしょう。30年近い昔のお話です。
聴いてみて正直「凄いな!」と思いましたよ。プログレッシブだけどポップで元気。ストレートな音世界にはとても共感しました。
中でも「すべては風の中に(Dust in the Wind)」には心を奪われました。こんなに美しい曲は滅多に有るものではないと。私自身もせっせとギターでコピーし歌っておりました。 当時は今ほど有名な曲では無く、知る人ぞ知る名曲でした。昨今スタンダードになったのは、サラ=ブライトマンが歌ってからでしょうか?記憶が曖昧で申し訳ございませんが、かなり前にインスツルメンタルでカバーしていた人がいたように思うのですが、忘れてしまいました。
最近LPを引っ張り出して聴いてみました。当時はあまり感じなかったのですが、残念ながらレコーディングのレンジがかなり狭く全体に平板な印象です。音に奥行きが無くスピーカーから離れて来ない。高音域に偏ったトーン。
こういう音はヘッドホンで聴いた方が聞きやすいかも知れませんね。あっ今のリスナーは大半がヘッドホンなんですね・・・。
でも☆は5つです。「すべては風の中に」だけでも充分その価値が有りますよ。
・「70年代ロック史上に残る名盤!!」
言わずと知れた70年代の名盤!!このCDの星印の数が少なかったので思わずレビューを書かせて頂いた。「永遠の序曲」と共にKANSASの絶頂期に発表されたアルバムで、商業的にも大成功を収め(ビルボード4位、セールス400万枚)、各評論家たちも、この「暗黒への曵航 」をKANSASの最高傑作とする人も少なくない。「すべては風の中に」「帰らざる航海」「神秘の肖像」等、今でもKANSASのライブで演奏されるナンバーも入っており、初心者でもすんなりと聴き入る事の出来るアルバムでしょう。星印5つ、古典ロックの傑作アルバムだ!!
・「『永遠の序曲』 より落ちる」
本作『暗黒への曵航』は前作『永遠の序曲』 より落ちると思います。大ヒット曲の7「Dust In The Wind」が入っていて、この曲自体は名曲であるものの、CD全体としてはまとまりに欠け、寄せ集めの印象が強いです。7曲目もCD全体の中では浮いている感じがします。自分のコレクション中では下の上程度なので星2つ。
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