・「自由さの中にあるエネルギー」
ジャズが自由度を増すほどUAとの相関性が高くなる様子は本当に驚愕しますし、圧倒されますね。『cure jazz』では菊地氏がUAを切望し、彼女の声が全体の空気を掴んでゆく統制力に惚れたそうですが、今作でもその特徴がよくみれます。楽器同士が感性を開放してゆく曲中で、UAの声は彼らとよく交わり、更にしなやかにそれらをリードしてゆく求心性をもつので、歌い手の凄い面を堪能できる作品なのです。又序曲では声表情が自由自在に変幻し、熱を高めてゆく各楽器と同じ一つの楽器のようにスウィングしてゆきます。その力は、抑制をきかせた表現が多い日本のジャズシンガー以上に大きなダイナミズムを覚えました。一方菊地氏らしいブルーを描く2「忘我」では、彼女のある種の退廃的な美しさが威力を発揮しますし、7「ROMA」ではベースと同じ動きをするうたの間合いが斬新。当にUAの凄さが炸裂した傑作です。
他方今作のジャズはカヒミ・カリィのように非常に自由度が高く鳴っており、POPSの物差しでみると難しさがあるかもしれません。しかし音同士の相乗感や奔放な楽しさ、又その裏に顕れる儚さや影をみると、この音の洪水が面白くなり増幅感やグルーヴを実感してゆけます。それこそ難しさの中にあるシンプルな答えです。例えば3「ファティマとセミラ」に子供と擬音語歌いでコミュニケーションする様子があります。そこにはうたのプリミティヴな姿や、セッションの増幅における音楽の最もミニマムな姿が垣間見れるでしょう。それは当に今作のジャズという、うたや楽器同士の自由なグルーヴにみる増幅感をシンプルに表したトラックだと思います。他にも犬の声さえ楽器のような5「papito」、子供が好き放題に鳴らすような縦笛が入る9「Eboh」らにも、音の奔放さの中にこそ宿る生き生きとしたエネルギーがありました。今作はこの自由さの中に何を感じうるか、が非常に面白い作品だと思います。
・「すばらしい!」
初めてuaのCD買ってみたんですが、これはすごい!NHKで偶然UAを知って、すごく良い番組で、そこで歌っているううあが個性的ですばらしいと思ったわけです。
基本的にはジャズなのでしょうが、そこにガムランの楽器が加わってみたり、フリージャズ風の金管フレーズがあってみたり、思いもよらない曲の展開があったり、なにげに高橋美智子(現代音楽のパーカッショニスト)がマリンバで参加していたり。
普段現代音楽を聴いていて、たまに違うジャンルも聴いてみたいという方にも絶対おすすめ!(そんな人は少数派かな)というかこれジャンルわけできないでしょ。安直なポップスからも、やや難解な現代音楽からも真逆の方向にある音楽です。もちろん中間的なわけでもない。本当にこれは、なんといって良いかわからない。独自の音楽です。
・「吸い込まれる!」
最初は不安に感じるような、不協和音ではじまって、一体どんな音楽なんだろう!ってワクワクする反面、ハラハラ;;途中でそよ風みたいにUAの声が流れてきて、だんだん不安なところから飛び出て、幻想的で色が鮮やかな世界に吸い込まれていく!!
夢をみさせてくれるような、寂しいときに違う世界に連れて行ってくれる。それと、地球上のすべての生き物を乗せてる地きゅうの吐息みたいな、地からあふれてくるような音楽です!これは僕の想像したものですが;;
・「幻想的かつエロティック。」
みんな大好き爬虫類系歌姫。驚いた。さらにうたが進化/深化してる・・・!そのうたは、しょっぱな、#1「そんな空には踊る馬」からバックのジャズメンの演奏と相まってカオティックですらあります。2曲目ではサックス等の金管楽器で始まります。この音色がまた素晴らしい。幻想的かつエロティック。音楽を聴いてエロティックという感想を得たのは生まれて初めてです。で、このアルバムにおいての金管楽器隊はあの菊地成孔が仕切っている。あ、あとビョークっぽくなったなあ。
・「俺は初心者にも勧めますよ」
このCDは買って二三回聞いた後、半年くらい放置していたんですね。UAがいつものようにUAらしい歌を歌っていたからですwその間聞いていたのはラウンジ、HR/HM、NAKID、打込みテクノでした。で、ふと思い出したようにこのCDをかけてみたところ、唸りました。UAは視覚的な歌を歌えるアーティストだと改めて思い知りました。それは間違いなく、彼女が歌を歌うときに、ある情景を思い浮かべてそれを表現する事を意識しているからです。彼女はそれをやり切るための表現力も、この作品に至るまでに十分に身に付けてきていると思います。[Lightning]では、羽の生えた象が夜の空に浮かぶイメージがすっと頭の中に入ってきました。これはもう贅沢品ですね。ありのままを体験して楽しむために生まれた作品です。UAを聞いたことが無い人も、色々聞いて何か新鮮な体験がしたいなという時に、このCDに手を出してみてはいかがでしょうか。
・「SUN-太陽のようなエネルギー」
自由な音色やリズム,響き。歌詞が作る不思議な世界。すべてが新鮮でした。決して聞きやすいものではありませんが,何度も聞いているうちにハマります。新しい音楽を探している人におすすめします。
・「コレでは...」
とりあえず聴いてみようと思い、借りてみたけど歌い方が気に入りませんでした。
・「ちょっと残念」
UAは好きで、この新作に待ってましたとばかりに飛びついたのですが、正直言うと前作のほうがよかった。演奏が実験的で主張が強すぎて、UAの声の素晴らしさを生かしきれていないのでは、と感じた。UAは本来アカペラでも十分通用するほど、声にパワーを秘めているのに。
UAの声が全く入っていないメロディーだけの曲もあったりして、なんだか今作では、いまいち“UA性”を楽しむ事が出来なかった。(コンセプトアルバムとして評価するなら良い作品と言えるのかも知れないが…)
次回作に期待します。
・「癒し」
聞き始めは、いまいち良さが分からなかったけど、聞けば聞くほど癒されていくのが実感出来た。とてもリラックス出来る。
・「スッポンポンの音楽だ。」
正直言って、J-POPの既定路線に慣れ切った耳には“奇異”に感じるかも知れないが、音楽シーンのメインストリームに名を連ねるメジャーなシンガー&ソングライターがリリースするオリジナルアルバムとして、この自由な音づくりは快挙だし、素晴らしいと思う。
前作「泥棒」から、映画「水の女」主演、童謡歌手「ううあ」を通り過ぎ、UAは、昨年の「空の小屋ツアー」最終日、体中が感謝の気持ちにつつまれ、とにかくうれしくてたまらないという、これまで生きてきて初めての感覚を体験したそうだ。このアルバムはその体験に端を発している。
「泥棒」は暗闇の中でのひとつの光だったが、「SUN」は太陽が真上に来て影がまったくなくなる瞬間の、恐れるものは何もないというスッポンポン状態。だから、“私”を出すことにこだわった「泥棒」とは違って、「SUN」ではできるだけ“私”を抜きにして、もっともっと普遍的で自然な“あるがまま”が歌われている。
これはまた傑出したセッション・アルバムでもある。セッションの相手は、ジャズトリオ、バリ島のガムラン、犬やニワトリやトカゲ、モロッコのアトラス山脈で出会った子供たち、などなど。それらとの親密な関係性の中で、砂漠に雨を降らす歌や、心をやわらかく照らす歌が、即興的に紡がれていく。
印象に残ったのは2曲目の「忘我」。これはまるでフリージャズだ。雅楽を思わせるホーンアレンジが、水や風や雲のように決まった形を持たない曲調が、自然への感謝の気持ちを素直に表わした歌詞が、思いついたように歌われるメロディーが、ただただ気持ちいい。UAの歌は、いろんなしがらみや制約から解き放たれて、自然の一部となって空気を震わせている。まさに“波動”そのもの。文字どおり聴いていて我を忘れる曲だ。
全10曲とも、いま自分が本当にやりたい音楽はこれだという自信がみなぎっている。けれども、決してリキんではいない。ライヴでの初体験が見事に昇華したごとく、アルバム中が、喜びと慈しみに満ちている。
セールス的には成功しないだろう。だが、その音楽性と精神性の高みと自由度で、UA自身にとってというより、J-POPにとってマイルストーンとなるアルバムだと思う。
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