・「実験は終わった」
ずっとモヤモヤしていた。エレカシは終わったのかと思っていた。
ガストロンジャーでぶっ飛んだかと思えば、ライフでは小林某をプロデューサーに迎え。
デッド〜も、俺の道も、原点回帰という名の後退だと思った。
そしてこの「扉」。 一曲目「歴史」を聴いて、エレカシが戻って来たことを確信した。
全体的に静かなトーンではあるが、その静けさの中には、緊張感ややるせなさが、夜の深さのようにうごめいており、それは何か来るべき朝のための準備をしてるように思われるのだ。
「歌モノ」「ロック」と、別のベクトルで振り幅広くやってきたエレカシが、それをごちゃ混ぜにして、エレカシだけの音楽を作りあげた、と私には思える。
見事な傑作である。
・「素晴らしいのに何と廃盤?!」
レンタルで借りたんだけど、5曲目と最後の「パワー・イン・ザ・ワールド」が気に入って買うことにした。渋谷のHIVに行って聞いたら、何と廃盤と言われたー!こんな名盤がなぜー?!
・「気迫が凄まじい」
宮本のドアップのカバーどおりの迫力がある作品です。「歴史」で幕を開け、「パワー・イン・ザ・ワールド」で幕を閉じる宮本の思考・感情を吐露したような宮本ワールド全開の作品です。宮本ファン向けの作品といえますが曲と歌声は万人に響くはず。
・「負けてなんかないぜ。」
このアルバムはすばらしい。宮本自身の血肉がこのアルバムにはいつもに増して通ってる。とんがったアルバムを出し続け、これまでと決別するように吹っ切れたかのように傑作『東京の空』を残しエレカシファンが蛇蝎のように忌み嫌うポニーキャニオン時代に突入していく。自分はその頃のアルバムも好きだ。『風に吹かれて』は名曲だと思う。その後セールス的に伸び悩み小林武史を投入し『ライフ』(名作)を発表するも...その後タイトルズバリの『俺の道』で俺にはこれしかないと開き直ってエレカシは帰ってくる。このアルバムは『俺に道』につづくアルバム。『歴史』の中で宮本は『栄達を望めなくなった鴎外、彼は負けたのだろうか?』と歌う。『星くずの中のジパング』でもう声が出なくなってファルセットに頼ってしまっても負けてなんかない。あなたの作ったこのアルバムは傑作です。
・「ライブこそエレカシの真骨頂」
実は自分もいくつか気に入った楽曲があるもののアルバム全体としてはいまひとつの印象でした。しかし、パワーインザワールドツアーでのライブパフォーマンスは桁はずれでした。ライブアレンジがとてもカッコイイ。CDでぱっとしなかった楽曲のほうにむしろひきつけられました。
今まで行ったエレカシのライブの中では一番でした。俺の道ツアーのときよりもパワフルだった。エレファントカシマシのライブアルバム出るといいのになぁ。DVDでもいいからもっとライブ音源がたくさん出て欲しい。ビデオクリップよりもライブの音、映像が見たい。
・「評価よかったから聞いたのだけれど、」
別にエレカシのファンでなく、ベストアルバムを聞いて、ちょっと気に入っている程度の自分なのですが、ここでの評価がいいので聞いてみました。
なんか、あくまで好きな人向けの音楽って感じです。ハマる人がハマるのはわかりますが、そうでない人も多々いることでしょう。
・「名作誕生」
傑作と言える。1曲目の歴史は、宮本の好きな森鴎外について歌ったもの。化物青年は歌詞がおもしろい。僕はエレカシのこのアルバムのライヴにいってきたが、このアルバムのすごさを見せつけられた!ぜひ!
・「同世代の奴らに聴いて欲しい。」
30代後半ばから40代前半にかけてというのは、人生の折り返し地点をわずかながら過ぎ、嫌でも「現実」とか「将来」というものを直視せざるを得ない時期でもある。記憶が正しければ、宮本も今月(6月)で確か38歳となった筈だ。たぶん、彼も多かれ少なかれ我々と同じ悩みや不安を抱えていることと思う。
今作は紛れもなく、現在の宮本の心情を真正面から素直に表現した内容になっている。だが、それは決してネガティブなものではない。だからこそ、我々同世代の胸をこれほどまでにも熱くしてれるのだろう。参った。全ての楽曲の歌詞とメロディーが当分耳から離れそうもない。
・「ソフトでありながら軟弱でない」
「愛と夢」以降ほぼ交互にソフト(愛と夢、Life)、ハード(Good Morning、俺の道)を交互にリリースしてきたエレファント・カシマシのこれはソフトな作品。とはいえ、今までと違うのはソフトでありながら、「愛と夢」で顕著だったラブ・ソングでなく、今までハード系の作品にこめられてきたメッセージがこめられていること。
歴史、化ケモノ青年などは今までならこういう曲調ではなかったはず。37歳の宮本の気持ちの変化を感じます。
またこのCDがすばらしいのはCCCDではないこと。映画予告編をエクストラで収める必要があったからかもしれませんが、これからもノーマルCDでのリリースをお願いしたいものです。
・「いままでのアルバムは「扉」のためにあった!」
「THE ELEPHANT KASHIMASHI Ⅱ」の頃から聴いています。山形のキャパがスタンディングでせいぜい100人のライヴハウスで観た時は、40人の観客たちはパイプ椅子で身じろぎせず、曲間にだけパチパチ拍手がなるというライブ。気合いと気合いの勝負といった感じでしたが、エレカシ側の完全勝利、観客側はただただ圧倒されて終わるのでした。
最近のエレカシに対する雰囲気がその時代のものと似てきているようで、少し心配しています。コアなファンの捉え方が大袈裟で、バンドの意図と遠ざかってしまっている感じがします。確かに歌詞はますます非凡だし、宮本の存在感がエキセントリックなので、そっちの方向に行き易いのでしょう。
今作はメロディーはキャッチー、歌詞はかなり洗練されて、特にバンドのグルーヴ感がこれまでになくビッタリはまっています(これが一番嬉しかった)。「ライフ」「DEAD OR ALIVE」「俺の道」でグッと来た人は、さらに大きな「グッと」感に出会えるでしょう! 非常に内省的な独白なのにこのポップ感は「さすが!」の1枚です。
CCCDも止めてくれて良かったです。
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