イノセンス オリジナル・サウンドトラック
サントラ(アーティスト), 西田和枝社中(アーティスト), 伊藤予示子(アーティスト), 伊藤君子(アーティスト), 西田佳づ美(アーティスト), 清水多永子(アーティスト), 川井憲次(その他), Herbert Kretzmer(その他), 坂本美雨(その他), Hal Shapey(その他)
●イノセンスの情景 Animated Clips [DVD]
●GHOST IN THE SHELL-攻殻機動隊2.0 ORIGINAL SOUNDTRACK Blu-rayディスク付 SHM-CD仕様
・「「散華」」
やられた。和太鼓にやられた。心臓をえぐりとられるような恍惚、身体をそぎ落とされるような快感。
「トランス」が心拍と同テンポで興奮状態を起こさせる西洋産興奮装置ならば、直接手で心臓をもがれるような興奮を起こさせる和太鼓の音こそ日本育ちの興奮装置だ。
「和太鼓」「謡」という古来の素材、民謡歌手という音の発し手。 これに音の紡ぎ手である川井氏が古代音楽を美事に現代音楽として産出させた。楽曲の最後になるにつれ、主旋律が上昇をたどることで、和太鼓による拍のとりかたに性急さを感じさせる。 和太鼓に興奮させられていた聴衆は主旋律の上昇音と一体化し、和太鼓の音の一拍ののち、、、「散る」のだ。
・「イヤホンのエージングにも効く」
2007年11月4日にパシフィコ横浜で行われた川井氏のコンサートで、「謡」を生で聴くことが出来ました。「あ、やっぱりサントラ買っておこう」と思い、今さら購入。映画は、当時音響設備国内最高クラスの劇場と最大スクリーンの品川アイマックスシアターの二ヶ所で見ており、「イノセンスの情景」「イノセンス」のDVDは発売と同時に購入していたのですが、音に没頭するなら、やはりこのサントラでしたね。
この世じゃないどこかに、投げ出されます。
ポータブルCDプレーヤーのイヤホンで、音量2/10で聴いていますが、脳が揺さぶられ、和太鼓やパーカッションのパリパリと張った音に、背中が反応してしまいます。
08年2月に川井氏の、ベスト盤三枚組が発売されるので、イノセンスのほとんどの曲は選出されそうですが、47分の濃縮された極上の音世界は、このサントラで体験してください。
コンサートは、オーケストラ仕立てで大迫力でしたが(謡は15人ほどの方が謡っていた)会場が広すぎたのと、舞台に近い席だったので、バランスが悪い感じでした。斜め前ブロックには押井監督がご満悦で鑑賞されていました。
・「初めて聴くときに」
BSで放送されたのを観てすぐ買って、夜、余計な生活の音を排除して聞きました。CDウォークマンでボリュームちょっと大きめで、サラウンドをかけて聞きました。謡シリーズに鳥肌たちまくりでした。ほとんどこれは恐怖体験です。和太鼓の音に恐怖を感じるなんて初めてです。リズムのノッてくるほどに、自分の体からゴーストが外にたたき出されてしまうような気がしてくるほどでした。(でもそれが快感でもあったが。)和太鼓の音は、低音を強くしないでボリュームで聞きやすいところを調節した方がいいです。つまりドンドンよりバンバンに聞こえるのがベストだと思います。個人的に、犬のオルゴール曲が入ってて欲しかったので星4つ。
・「殻の中にいた幽霊は現れたのか?」
これは「殻の中にいる幽霊」の続編ともいえる映画のサントラ・スコアである。従って、前作にあった「揺」のサウンド・イメージをより熟成させたヴァージョンといっていいかもしれない。
無論ジャズ・シンガーである伊藤君子嬢によるチャーミングで妖艶なジャズ・バラッド2曲や、恐ろしく巨大なオルゴールによる曲も含まれてヴァラエティに富んだ内容になっている。
川井氏による丁寧ではあるが、とぼけた風情のライナーもいつも通り添付。これを読んで、この音楽を聴くと、益々混沌としてくるから不思議である。
この「ゆるさ」は一体何なのだろうか。つい、頬がゆるむ。
そしてアルバム。やはり注目すべきは「揺」の3ヴァージョンである。10分近くあるクライマックスのトラックなどの迫力をライヴで是非とも堪能したい。全ての楽器と声が、8分近くで昇華するサビメロの所で爆発する。昇天。
また間に存在する「エトロフ」などのトラックの不穏な感覚も際立つ。
前作でもそうであったが一際耳を捉える「揺」シリーズよりも、実はこういう短尺物で淡々としているトラックの内包している音の情報量が凄まじい。
使用される不思議な楽器の類もさることながら、巨大な洞窟の中で録音された、と記述のある残響感が豊富なサラウンド音は高級なオーディオ・セットがあればより一層の感動を得られるかもしれない。遠くに感じる音の位相は設定自体が極めて特殊であり、まさに音の万華鏡のよう。
前作よりおよそ10年後に製作された映画とともに、こういったエスニックな風情の音楽は現在最早それほど珍しくなくなったが、それでもこの作風は唯一無比であり驚愕に値する作品であることは間違いない。
そしてこれが映画サントラ・スコア作品である、という事実にまたしても驚愕してしまうのである。
つまりCDショップのアヴァンガルド・コーナーの、それも音響彫刻作品と並べておいても全く違和感がない。いや、むしろ他のどんな作品より「音響彫刻」しているかもしれない。
・「まさに古代の謡い」
これはサントラですけど、侮ってはいけません。これほどまで映画とピッタリな曲はないですね。魂が揺さぶられるとはこの事を言うんですかね?未来の話なのに歌の雰囲気はまさにいにしえ。過去と未来がドッキングしたようなそんな、感じです。
・「映画観た後、即購入。」
なんていうか。 「妖しいぞ!」ですかね。
初めて聴いたときは呪われるんじゃないかと切実に思ったものですが、最近ではわりと普通に聴けるようにまでなりました。 ようは慣れですよね。
本当。 慣れるとすんなり耳が受け入れるというか。 背筋を鳥肌が駆け上がるような、そんな素敵に緻密なサントラです。 映画に命を吹き込んだ音源ではないでしょうか。
課題が終わらなくて、必死になっているとき、追い込みをかけるのには最適な一枚です。
・「更に洗練された『イノセンス』音楽世界」
やっぱり『謡』シリーズがだと。一パーと七十五人を合成したというが、出来としては最高。妖しいと思いながら、ついつい時々口ずさんでします。ついで子供が生まれたら子守歌にしてやる予定である(コラコラ)。聴いているだけで意識が浮遊し出すようなオルゴール曲『Doll house』も聴きどころ。
・「サントラの実力」
普段,アニメーションはほとんど見ず,音楽はもっぱらサントラのみ。そんな私が映画「イノセンス」を見たのは,単なる暇つぶしだった。押井監督の映像世界にも感銘を受けたが,なによりそのサウンドにやられた。おかげで,普段アニメーションを見ない私が,ゴースト・イン・ザ・シェルまで見てしまったよ,サントラが聞きたいばっかりに。 民謡をフュチャーした曲から,ジャズボーカルまで,このアルバムはひとつの強烈な世界観を「音」という媒体で完結させながら表現している。おそらくその完結された世界観が,この物語のファンに支持されているのだろう。 しかし,こんな上質なサウンドトラックをアニメファンだけに独占させるのは惜しい。エリック・セラやジェームズ・ホナーのサントラに勝るとも劣らない,音の物語がここにある。
・「近年稀にみる傑作アルバム」
このアルバムの特徴は、音楽的に様々な様式による楽曲が一枚にギュッと詰め込まれているところだと思います。民族音楽(日本民謡、ブルガリアン・ヴォイスetc.)、クラシックの現代音楽、ロック、Jazz等々。これらはいずれもがとても個性的かつ大変魅力的で、ひいてはアルバム全体が多彩な、何度聴いても尽きせぬ魅力に溢れています。
その中でも何度も繰り返し現れる「傀儡謡」はやはり圧倒的な魅力を持っています。モチーフ自体は前作『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』でも使われていましたが、本作ではよりスリムによりスケール・アップして印象を強めています。民謡歌手による大合唱と豪快な和太鼓、ストリングス(?)が絡み合うこの曲は、映画の特徴でもある繊細さと幻想性、退廃感・暴力性といった要素を見事に表現し尽くした名曲だと思います。
また、このアルバムを聴いてから映画を観ると、例えばエトロフの場面の音楽に「煉獄」と名付けられていたり、「River of Crystals」の歌詞から、夜の街をひとり歩き帰宅するバトーの心情も窺い知れる、等の新しい発見があり、より映画も楽しめるかと思います。
ひとつ残念なのはバトーの自宅のシーンで流れる「River of Crystals」オルゴール版が収録されていないことでしょうか。でもそれを入れてもこれは近来稀にみる傑作アルバムです。
・「不思議な世界。」
「イノセンス」の世界観とマッチした、個人的には星10個くらい評価したいサウンドトラックです。中でも「傀儡謡」は屈指。音楽だけ聴いても世界に浸れる、不思議な音楽。本当に、不思議としか言いようのない、どこかゲーム「クーロンズ・ゲート」を思わせるような、暗くて怖いけれど何度も聞きたい、そんな楽曲が詰まっています。
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