・「超高性能の歌声」
hihiAを出すネイティヴ英語曲が1曲目に配してある。だが彼女の凄いのは単に高音が出るだけでなく歌唱力・歌声の性能の良さだった(深いジャズのスローナンバーに顕著)。単調にならず1語、1音、1小節の度に歌い方に緩急や強弱をつける。一言で言えば自由に楽しそうに五線譜を泳げるのだ。これが歌心、表現力というやつではないか。転調部でも無理な跳躍などなく滑らかだ。技術を持ちうるものだけがなし得る表現力を堪能できる。また、その歌声の色は若く、しかし少女やギャルのような幼稚さであるわけもなく、落ち着きと親しみがあり、且つPOPSのノリを押してくれるいい声だ。
そして声よりも重要な曲のよさについてだが、これも凄く気持ちよかった。メロディラインもキャッチさも申し分なく、ノリという安易さよりキレのある加速感や、メロディのカーヴで気分を高揚させてくれた。加えて、モダンなソウル曲(例えばジャミロクアイのような)できかせてくれた本格的リズム感に息づくグルーヴは、もっと我々の熱を上げてくれる。一方、詞は8「シンディー」のような70年代フォーク要素で影を見せるアプローチが意外だ。また10「情熱萌え秋桜のWaltz」は曲名のイメージとは逆の、魅惑的な温度である。 全12曲のうち、前半も中盤も終盤も少しも隙を見せない。これはプロデューサーの高いレベルとそれについてこられる高宮マキという性能とのTUGによる、滅多に見れない効用ではないだろうか。反対に世間によくある例は、歌声はいいのに曲がもうひとつというパターンだろう。しかしこの作品にはそんな不安はいらない。
・「デビューアルバムと変わらない声の響きと新しい挑戦に注目!」
1st「鳥籠の中」が大好きで、次のアルバムを楽しみにしていました。一般的には、2枚目のアルバム作りに思い悩むアーティストが多いと聞きますが、彼女は1枚目と全く変わらない、フレッシュで魅力的な歌声を聞かせてくれました。1枚目と比べると、様々な音楽的試みが随所に詰まっています。何というか、メロディーやリズムはUK仕込みのサウンドなのに、歌詞や唄いまわしは以前より日本的になったというか…もちろん、英語の発音は抜群なのですが、ところどころに演歌や民族音楽のようなフレーズがありました。「情熱萌え秋桜のWaltz」「クラスメイト」などは、歌詞とサウンドの組み合わせが斬新で、まさに高宮マキ・オリジナルという曲だと思います。その他、「Blue Butterfly (English Version)」も良かったです。巷に溢れているような、ありふれた音楽に物足りなさを感じている方には、お勧めです。
・「気持ちのいい歌声」
待望のセカンドアルバム。今作も聴き心地のいい音楽が満載でした。全部英語の歌詞・半分以上英語の歌詞の曲が多数含まれているのですが、それが日本語英語の境目なく、絶妙のハモリ加減で自然に流れていくのです。こういうのが実は高宮さんの本来の作風で、いい意味で余裕が出てきたの
かなあ、前のアルバム「鳥籠の中」は日本語の歌詞を中心にしなくては、と気合い入れてたのかなあ、と思いました。曲の内容はバラエティに富んでます。ノリのいい曲、ゆったりした曲、遊び心のある曲、演歌調(?)の曲まで、さまざま。
CDエクストラ仕様で、パソコンでLookin' For My Songのプロモーションビデオを見ることができます。
夜のメリーゴーランドなどどこか懐かしい感じのする幻想的な映像が、曲のイメージをさらに膨らませてくれます。
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