・「一転してデヴィッド・シルヴィアンの目指したものとは」
デヴィッド・シルヴィアン、1984年発表の初のソロアルバム。
1982年、5年に渡るジャパンでの活動に終止符を打ち、YMOの坂本龍一と2枚のコラボレーションアルバム(「バンブー・ミュージッック」「禁じられた色彩」)をはさんで、発表されたデヴィッド・シルヴィアン初のソロアルバム。
内省的なジャパンの作風から一転して、外部へ放出されるようなすさまじいエネルギーを持ったロックに仕上がっている。しかし、やはりというか毒のあるポップなアプローチは健在で、どこかメランコリーで危うい感じは相変わらずといったところ。
デヴィッド・シルヴィアンにいわせると、ジャパンによって自己を見つめなおす内省的な試みは完了し、それ故にジャパンは解散した。
しばらくは放心したような状況だったが、坂本龍一との作品に携わることで、新たな道、すなわち外部へ目を向けあらゆるものを吸収し自分のものとしていく過程へ踏み出すことに成功した。それこそが、ポストジャパンとしての活動そのものなのだ。と。
メンバー構成は、セッションミュージシャンの使用を敢えて避け、坂本龍一、ジャパン以来の盟友ジャンセンやバルビエリといったごく近しい、そして創作意欲に溢れた人材を積極的に用いている。
ベストチューンは4曲目「Red Guitar」ではないだろうか。危うい均衡の元に成立した観念とでも表現すべきだろうか。デヴィッド・シルヴィアン特有の情感を持つこの曲は本作品からシングルカットされた3曲「Red Guitar」「The Ink in the Well」「Pulling Punches」の中でも最高ランクの全英チャート17位を記録している。(ちなみにアルバムは全英チャート最高4位)
・「CCCD」
個人的にはジャパン時代から現在まで、デヴィッド・シルヴィアン関連の作品では一番好きな作品。当時、ゲスト参加のジョン・ハッセル等のサウンドを拝借した云々と、頓珍漢な批判もありましたね。恥ずかしながら今でもこれを聴くときは当時と同様、照明を消して膝をかかえて聴いてしまうんですよ。まず輸入LPで買って、保存用にもう一枚国内盤LPを買い、CDで買いなおしました。CDでの音質に満足できないままやっと待望のリマスター再発。しかし何でCCCDなんですか?名盤に対する冒涜だと思う。次回、CDでボーナストラック付きで出していただきたいです。
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