フォーレ:レクイエム(再プレス)
コルボ(ミシェル)(アーティスト), クレマン(アラン)(アーティスト), フッテンロッハー(フィリップ)(アーティスト), サン=ピエール=オ=リアン・ドゥ・ビュール聖歌隊(アーティスト), フォーレ(作曲), ベルン交響楽団(演奏)
・「原典版で録音して欲しかった。」
この作品の決定版として評価の高いコルボ盤だが、そもそも作曲者フォーレが最初に意図していた「原典版」で録音していない‥。本録音に関して「ピュア」だとか「清らか」とかの意見が多いが、一度「原典版」の録音を聴いてもらいたい。フォーレが考えていた「レクイエム」の演奏はコルボ盤よりはるかに小編成で合唱の規模も小さく、一度「原典版」を体験したらコルボ盤すら「耳にうるさく」聴こえる。独唱陣、合唱団を含めてすべて「男性」だけで演奏しているのも作曲者の意図から「外れて」いる。独唱のボーイ・ソプラノでは音域的に無理があるし…。この録音とともに決定版と言われる「クリュイタンスの新旧録音盤」のほうが合唱団にかなり粗さがあるが(特に再録音盤)、作品として「違和感」が無いと個人的に思っている。「原典版」の録音もいくつかあるのでコルボ盤と比較されると、もっとこの作品が興味深く面白く聴けると思いますよ‥!独唱陣にボーイ・ソプラノ、合唱団に児童合唱を採用した録音が少ないのは(演奏会を含めて‥)ちゃんとした「理由」があり、採用したらしたで少なからず「リスク」を伴うんだと思いますよ。それを採用して「成功」したコルボ盤は貴重な録音かと‥やはりコルボの才能は素晴らしい。「原典版」での再録音を期待したいです!
・「フォーレのレクイエムでもボーイソプラノを使った大胆な作品!」
~フォーレはクリュイタンスを最初、ある方から薦められて、それが定番なのかとずっと聴いておりましたが、また別の人物から、「フォーレのレクイエムはこれが一番いい」と言われて、それ以来交互に聴いておりますが、確かに「ボーイソプラノ」の素晴らしさ、を感じさせてくれる「大胆な作品」だと、僕自身は思っております。まだ、聴いた事のない方は是非お~~聴き下さい。自分自身の耳で、「何が良いのか」を是非確かめていただくといいのでは…と思っております。~
・「禁欲的な演奏とは思えない」
クリュイタンスとよく比較される本録音、名盤であることは周知のことだと思われるが、コルボの「趣味」についてコメントしておきたい。 この録音では、清澄な響きを出すためにボーイ・ソプラノが使われ、女声が排除されている。キリスト教音楽に求められる性的要素排除のためにコルボが選択したのがその手法であった。しかし、結果はどうだろうか? わたくしには、男性のみで固めたこのやり方のほうが、却って不自然であり、性的な要素を強調するものになっているように思えて仕方がない。何事もやり過ぎはよくないのではないか。
・「癒される」
「ヒーリング」といってアダージョ系統の曲ばかりをコレクションしたり、モーツァルトは情緒の安定に資する、などという音楽の利用を意識したことはないが、心洗われる作品と演奏があるとすれば、本作などはその筆頭にあげられるべきものと考える。重厚で演奏時間も長いバッハのミサ曲や、おどろおどろしいモーツァルトの「レクイエム」とは異なり、まさに天上へ導かれるような美しい音楽がここにはある。本当に疲れたときは、寝る以外のことはしたくないものだが、CDを聴くだけのエネルギーがまだ残っていたら、本作が最高の安らぎを与えてくれるだろう。
・「リマスタリングで音質向上しています」
言わずと知れた名盤ですので、演奏内容については多くを語る必要はないと思いますが、今回の再発で初めて24bit/96KHzのリマスタリングが施されました。元テープのサウンドを可能な限り活かし、恣意的なイコライジングの類は行っていないとのことですが、それでも最新技術の効果はてきめんで、かなりの音質改善が認められます。少年合唱の高域のスーッとした抜け具合、低音の量感、質感などが旧盤よりかなり向上しており、若干ながらヒスノイズも低減しているように思えます。価格も手ごろですから、この演奏を愛する方は、この機に買い直してみてはいかがでしょうか。
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