・「個性的すぎる弾き語り」
アコースティックな曲を聴きたいな、と思っている時ちょうど、この作品に出会いました。「ぎやまん」を聞いた時の衝撃は忘れられません。この旋律と声、そして歌詞、もう個性的すぎて虜になりました・・。もはやテクニックがどうこうという話でなく、音楽とはこういうものなのだ!!という再認識をさせてくれました〜。個性があってなんぼの世界なのですから。他の楽曲も素晴らしいものばっかりで・・・。天才なんだな、って思いました。良すぎますよ・・、まるで絵本を読んでいるみたいな感覚になります。
・「あったかくて、どこかなつかしい のに唯一無二」
七尾旅人氏の世界が、あったかく表現されています。
しかし、全部があったかいわけじゃありません。蝶のように舞い、蜂のように刺してます。
絵本のように、情景を浮かばせ、ノスタルジックに泣かせる。それでいて、現実的なものを、彼の世界で、彼の表現で、見せつける。
『ヘヴンリィ〜』のレビューでも書きましたが、旅人氏を初めて聴くには『ヘヴンリィ〜』が取っつきやすいでしょう。
でも、どっぷり浸かる覚悟のある方、今の彼へより近づきたい方には、きっとこれを聴いていただけたら良いのでは…。スタイルや語感が、つかめるように思います。
心にずんと響く感動的な詞も、耳について離れなくなるメロディも、静かに満載です。
もうすぐ新しいアルバムが発売されますが、それまでに、是非!…しかも安くなってるじゃないですかっ (ノ゚▽゚)ノ
こんなうたが世の中で高く評価されるようになったら、音楽は本当に面白くなるのに…。少なくとも私にとっては。
じっくり耳を傾けてみませんか。
・「シンプルで綿密」
音洪水のような前作のイメージをがらりと変え、「ひきがたり」と称された七尾旅人の最新アルバム。前作のような派手なアプローチを期待してたファンは実に肩透かしを食らったことだろう。私もそのファンの1人だが、派手な音装飾を一切排したこの作品はロープライスであることを含めて、彼独自の世界観への入門編としてオススメできる。地味な作品ではあるけれども、単なる「ひきがたり」であろうはずが無くがなく、神経質なまで綿密にリミキシングが施されていて、ハードディスクレコーディングを多用した音響処理は前作同様に健在。多重録音を極限までそぎ落としていった結果、歌声とともに異能ともいえる彼の音楽個性も剥き出しになり、ストレートに耳へとひりひりとした緊張感が伝わってくる。エイフェックスツインのオマージュとも言えるボイシングや、シンプルであっても常に奇をてらったようなアレンジは豊富な音楽遺産に裏打ちされていて何度聴いても新鮮な響きをもつ。
・「<2>♪銃口を下に向けないか?・・・強烈な歌詞です。」
2003 年にリリースされた七尾旅人の 3rd. アルバム。
最初に結論めいたことを書いてしまえば、彼の音楽は万人ウケするものでは決してありません。むしろ今の音楽シーンで言えば10人のうち2人くらい心を開いてくれたら大健闘かな、と思います。それを承知の上で書くのですが、ミュージシャンに限らずアーティストと呼ばれる人には絶対に「個性」って必要だと思います。そうでなければ存在価値ってないと思います。それは爆発的なヒットを飛ばしているミュージシャンでも決して例外じゃないと思うのです。そういった意味では七尾旅人って、商業的にはどうだかわかりませんが、アーティストとしての存在価値って立派にあると思います。(もちろんその個性に対して受け側が好感を持つか嫌悪感を持つか、それとも興味さえ持たれないのかは人それぞれ、というのは冒頭に書いたとおりなんですけどね、うん。)
このアルバムは全編弾き語りで構成されていますが、サブタイトルに「ひきがたり・ものがたり」とあるように彼の創造した物語(世界観)の(「唄」という器に縛られていない)「語り」に近いような気もします。また、音楽的にもグルーブとかノリを楽しむようなアッパーなものではなく、彼の世界観とその表現方法を味わう類(たぐい)の作品なので、ぜひ歌詞カードと供に聴くことをお勧めします。
私的に一番のお気に入り曲は、<2>「月の輪」。その世界観に圧倒されました。
ちなみに <5>「まほろば」で空気公団の山崎ゆかり女史が参加しているのですが、彼女のヴォーカルが入ったところだけ一気に空気公団ワールドになるところがスゴイな、と思いました。山崎ゆかりもアーティストの条件である「確固とした個性」を持っている、ということですね。五ッ星評価:★★★★☆
・「vol.2が待たれる」
ヘブンリーパンクアダージョはなんだか統一感も無く、mixなんかがいまいちの曲が多くて(歌はいい)何度もくりかえし聴く曲が無かったが、これは最高。音も良いし、より歌に焦点が行き、手作りな暖かいアルバムになってる。とにかく「月の輪」が泣ける。
・「そんなによくない」
地味な作品です。彼の個性がギターの弾き語りだけだと、活かしきれてないので、実に中途半端な仕上がり。空気公団の山崎ゆかりさんとのツインヴォーカルの曲はそこそこいいとしても、それ以外の曲は、ダラダラしているだけです。そんなにギターもウマいわけでもないし、彼がなんで弾き語りでCDを出そうとしたのか知りたいぐらい。この作品で彼を決めると後悔するので、ゼヒ他のCDを聞いて判断してください。
・「うたと魔法と物語の復権」
鬼才の3枚目。またしても傑作。それにしてもどんどん独自路線を突っ走ってますね。もうどこを見渡してもこんな音楽はないだろうっていうほどオリジナルです。
前作に比べ音が随分と削ぎ落とされ、ほぼ全編にわたってリズム音がなく、また平均8分と長く展開も単調ではありませんが、卓越したソングライティング能力で無理なく聴かせてくれます(特に1曲目の「線路沿い花吹雪」は大名曲!)。とにかく素晴らしい。素晴らしすぎる。小さな子供でも聴けそうな感じ。末永く聴き続けたい大切な1枚です。
はじめて七尾旅人を聴く人にはやはり「ヘヴンリィパンクアダージョ」を聴いてほしいところですが、価格面も考慮に入れると、これから入るのもありかも。
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