・「キースって…凄いじゃん!!」
これは驚いた、久しぶりに名演を聴いて引き込まれました!今までスタンダーズ・トリオってバンド名から「…どうせ、ウィントン・マルサリスみたいな事してんでしょ?」って勝手に思い込んで聴かず嫌いできたが、すんません正反対の演奏でした。まさに天性のインプロバイザーですね、素晴らしいメロディーが流れるように溢れ出す事といったら…。ディジョネット、ピーコックとの相性もバッチリです、音質も良い。…となると、唯一立ちはだかるのが例の“声”か!?噂には聞いていたけどバド・パウエルの唸り声なんか結構好きなほうだったので大丈夫だろうと思っていたけど……すんません予想以上でした。聴き初めの頃はキースの奇声がピークに達すると、何というか赤面してしまったが。だんだん慣れてきて演奏の一部に聴こえてきました。そもそも従来の優雅な室内楽的ピアノトリオといった先入観がいけなかった、“怒涛のスタンダーズ・ライブ!!”と思えばあの「唸り」もさもありなんである。ジャズのピアノトリオとしては最高峰の演奏でしょう、このジャンルでのビル・エバンス的イメージがぶっ壊れました!!
・「瑞々しさ溢れる名演」
キース・ジャレットという人は本当に多作で、追いかけるのに苦労するのですが、スタンダーズを結成してから数えても20年経ちます。その中で最初のライブ盤がこの「星影のステラ」なのですが、手抜きみたいなジャケットもあって私は最近手にしたのですが、これほどの名演だったとは思っていませんでした。
10分程度の曲が6曲、以降の2枚組みや6枚組みのボリュームからすれば物足りなさがあるかも知れませんが、演奏はどの曲も一級品です。特にやはり皆さん書いている「Too Young To Go Steady」が素晴らしいです。アドリブに入ってからが特に美しく、デジョネットのドラムソロも叩きすぎてなくていいです。
あと、とても音質がいいように感じます。ドラムの音なんかとてもはっきり聞こえてさすがECMと思わせる録音の良さです。ジャズの面白さ、美しさを十二分に味わえるライブだと私は思います。
・「コンサートは終わらせ方が肝心」
このアルバムの最大の聴き所は最後の曲、"The Old Country"の演奏がいきなりすっと終わるところだと思います。普通こんな風に終わらさないで、最後まで余韻を持たせてしっとり終わらせるでしょ? でも、キースはこちらの気持ちを盛上がらせるだけ盛上がらせておいて、一番綺麗なところですっと終わる。美意識がずっと持続して、それを最後まで続かせないで一歩手前で、ぱっと終わる。そこがまさしくキース的であり、彼の音楽の深みを作っているような気がしますね。また、最初のステラの出だし。あのだんだんとスパイラル状にソロで登っていくところ。美意識の高まりの極致ですね。だから、僕の場合は時折この作品を聴く時は、最初の曲と最後の曲をまず聴きます。他の曲は聴く前から既に頭の中で音が鳴っているから。
・「キーストリオとしては後半を除きいまいちのアルバム」
~キースに何を求めるかは、聴き手に依存する話です。「スピリッツ」のアーシーさ、スタンダーズ1, 2、 Changesの途方もないほどのダイナミズム、数あるソロの多様でまれに激しく前衛的になったりする展開性、そして最近では2001年渋谷ライブのフリー2枚組Always let me~~ goの「21世紀の生と死の幻想」とでもいえるような自在な創造性に強く惹かれます私といたしましては、本盤は6曲めのThe old countryのマイナーな感じにゾクッと来ますが、最高の一枚ではありません。ゲイリーが怪我をしていて、スタンダーズ1, 2、changesまた1990年頃のThe cureにおけるようなキースとの応酬がない点もあるんでしょうかね。同じパリ録音のWhisper~~ notと同様、スタンダード曲からジャズに入ったファンには堪えられないんでしょうねえ、きっと。今年(2005)の東京でのソロはどんなキースになるのか、楽しみです~
・「抑制された耽美主義の世界」
83年にスタンダーズをリリースして以来、フォーマルなピアノトリオ・ユニットによるスタンダードな曲を独自の解釈で魅了し続けたキース・ジャレットの最高傑作といってもいいアルバムだ。大ホールでのライブレコーディングでありながら、適度なリラックスとノリのよさが大舞台の臨場感とうまくマッチしており、それぞれのインタープレイをより緊密なものにしている。コンサートホールなどでありがちな録音のバランスの悪さや音のか細さもなく、個々の楽器がよく鳴っているのがうれしい。キースも耽美的な世界にスムースに没入しながら、端正さを失うことなく、実にコントロールされたソロを展開しているし、ピーコック、ディジョネットも見事なサポートを見せている。星影のステラ、恋に恋して、トゥー・ヤング・トゥ・ゴー・ステディといったロマンティックな曲を、原曲の美しさを失うことなく、それでいて安易なロマンティシズムに流されずに、これだけ昇華した演奏に仕立てるのは容易なことではないだろう。それはキースが演奏におけるテクニックとエモーションの意味を真に理解しているからであり、美という魔物ととんでもなく深い場所で出会い、対話することが出来る数少ないアーティストであることによるのだと思う。今宵の君はが終わり、大スタンディング・オベーションを受けた後、アンコールのオールド・カントリーで観客は完全に打ちのめされたに違いない。この場にいた観客は生涯に何度と味わうことのない感動を受けたことだろう。
・「ベスト・オブ・ベスト、現代ジャズのNo.1アルバム」
この十年で何百回何千回聴いたかわからないが、ほんとにとんでもないアルバム。パリにいたときは、真っ先にこのライヴの会場となったパレ・デ・コングレを見にいってしまった。スタンダーズは最初の三枚が最高で、一番最近(2004年)出たやつは試聴して良いかなという直観が働いたけれど、それは昔の片鱗を感じさせたからかな。
美しいという言葉はこのアルバムのためにある、というのも陳腐な言い方だけど、このアルバムは陳腐からほど遠い。他の方が言うように、Too Young To Go Steadyが究極です。こんなアルバムでも良いと感じない人がいるから、その時はカチンときた?けど、世の中面白いですね。
・「キースジャレットトリオ至高の一枚」
恐らくこれがキースジャレットトリオのスタンダーズライブでは最高作だと思う。K3がリリースしたライブは数多くあるし、これからもその数は増加するだろう。だけどこのライブを越えるものはもう出ないと思う。
初ライブ作である本作が、トリオが最も油が乗り切った時のライブと言う点においては異論はないと思う。あの傑作、スタンダーズⅠ、Ⅱリリース後の発表であるし。キースは初めから終わりまで絶好調で唸りまくっている。ピーコックの力強いピッキングは現在と比べ物とならない程激しくウォーキングしている。デジョネットもその為か、今程しゃしゃり出る必要がなく、引きの美学みたいなものが彼のドラミングがから感じられ、それが全体のバランスにとてもよく寄与している。
中でも特にキースのピアノの美しさとそのメロデイの綺麗さはため息ものです。何かまるで天国から流れてくるような素晴らしさなんです。この官能美溢れる引き締まったプレイの凄さは本当に至高のものだと言えます。シンプルかつヘビーで、スゥートアンドメローかつ、ビターアンドブルージー。通常では有り得ないような阿鼻叫喚のジャズのカレイドスコープが展開されています。ブルーノートのライブは別として、これはもう最高としか言いようがないです。ただ、これが理解出来るようになるまで10年以上の月日がかかったことが情けなく大変残念です。
・「必聴の「Too Young」」
キースのスタンダーズは本作の後にも多数出ていますが、最初に出たライブ盤がパリで録音された本作です。6曲で1時間程度というのは、今の感覚ではちょっと物足りない感じもしますが、作品全体の充実度では近年の作品と比べても全く見劣りするものではありません。むしろ本作に聴かれるシンプルでさり気なく、しかも端整な美しさは、時にちょっと煮詰まった感もある最近のトリオにはないもので、20年近く聴いていても衰えることのない瑞々しさはちょっと驚きです。聴きものは、これぞキースにしか弾けない、自由闊達でしかも気品に満ちた「Stella」。そして至高の名演「Too Young to Go Steady」。
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