・「Yes 1970 オーケストラ 伸縮自在 日本人泣かせ」
ジョン・アンダーソン(vocals, percussion), クリス・スクワイア(bass, vocals), ピーター・バンクス(electric guitar, acoustic guitar, vocal), トニー・ケイ(piano, organ), ビル・ブラッフォード(drums, percussion) 1970年作
イエスの二作目はオーケストラを大々的に取り入れた意欲作。ただ真摯に向かい合うというよりは、もっと伸縮自在で愉しければいい的なある種の開き直り精神を感じる仕上がりだ。次作からスティーヴ・ハウが加入して、それに伴い音楽性も変わるので、この作品は最もジョン・アンダーソンらしい作品かもしれない。彼は哲学的な部分がフィーチャーされるが実はそんな堅苦しくなくもっとやりたいようにやるタイプだってのが如実に出てる。
しょっぱな「チャンスも経験もいらない」がそれを表現してるナンバー。愉快の一言に尽きるごちゃ混ぜ煮な1曲だ。演奏面で云えば全体を鼓舞して煽動するようなクリス・スクワイアのベースラインは凄まじい、、激太です。続く[2]の「ゼン」はアンダーソンのオリジナル。ミステリアスな曲調に起伏のある展開を緊張感あふれる演奏で聴かせる。A面ラストはミドルテンポで聞き易い「スウィート・ドリームス」。ただそこらへんの凡百なバンドとの違いはやはりクリス・スクワイアのベースを顕著とした演奏面の充実ぶり。
そして何ていってもB面がすばらしいんですよ!!1曲目「予言者」はオルガンの奏でる荘厳な雰囲気で幕を開け、まさにオーケストラとの絡み合いがGood Jobです。ただコレをそこに最初からあるかのような自然な1曲と捉えるか、ただ弦楽器が入っただけのポップソングと捉えるかどうかが評価の分かれ目なんでしょう。。続いてアンダーソン作曲の「澄みきった日々」。文字通り澄みきった美声と、哀愁漂う弦楽器の重厚なアンサンブル、繊細なピアノのバッキングが見事にマッチしてます。2分と短いのが残念な所ではある。お次もアンダーソンのペンによる「星を旅する人」。キャッチーなコーラス部分だが飽きない魅力はその後ろで焚き木が爆ぜるようなドラミングを聴かせてくれるブラッフォードの腕前。
ラストは日本人泣かせの1曲「時間と言葉」。静で始まりメロディアスで動へ、いわゆる日本でいうところの「サビ」の部分がわかり易く、後半の盛り上げ方も日本人の感性にドンピシャですね。アルバムタイトルと収録曲の最後を飾る名曲だ。
・「飽きのこない愛聴盤です」
イエス初期の作品という事であまり語られることのないアルバムですが、聴き応え十分の傑作だとおもいます。一曲目「チャンスも経験もいらない」は、ソウルシンガーのニーナ・シモンも歌っていますが、ここでは疾走感あふれるプログレナンバーとなっています。
一般的には、「こわれもの」前後の時期が黄金期であり、メンバーもその当時の面々が印象が強いですが、本作ではトニー・ケイのハモンドとピーター・バンクスのギターが冴え渡っていて、プレ黄金期も、素晴らしい充実があったのだと実感しました。 もちろん、クリスのベースラインも生き生きとしていて、手数の多いビルのドラム、妙に男っぽいジョンの歌唱とあいまって、高揚させてくれます。
個人的には、サードアルバムと甲乙つけがたい味を感じる作品です。
・「タイトル曲は名曲」
YESと言うと、感動的な構成力とすごい演奏のプログレバンド印象のですが、初期のこのアルバムはそんな騒がしくありません。ギターもキーボードも有名な人(ハウ&ウェイクマン)になる前です。
タイトル曲とSWEET DERAMはメロディーが印象的な名曲です。私は一年に数回どうしても聞きたくなるので、CDを買ってしまいました。この2曲はお勧めです。
また、この2曲で十分もとの取れる価格ですが、リマスター(確かに・・)でボーナストラック、解説書つきとお得な気分です。
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