・「ECM的な静寂にあふれた作品」
ECM的な音が好きな方なら、買って損はないでしょう。夜中に聴くと、なぜか空気が浄化されていくかのような感覚に陥ります。本当に美しい音です。
ただ、ストレートアヘッドなジャズや、派手な音が好きな方はやめた方がいいでしょう。
・「繊細でストイックなピアノ・トリオ」
イギリス出身のピアニスト、ジョン・テイラーは ECMレーベルにおいて、Kenny Wheeler(tp) や Peter Erskine(ds) のアルバムなどで影の立役者として活躍してきたベテランだが、ようやくリーダーアルバムをリリースした。彼のスタイルは Paul Bley のタイム感覚と Evans のリリシズムを継承しているように思えるが、より繊細なタッチと、知的でストイックな表現が特徴的だ。
このアルバムは「禅トリオ」と評されたこともある Peter Erskine Trio に類似してはいるものの、やや親しみやすい。というのも、ベースの Marc Johnson が比較的ストレートなリズムを出しているからだろう。
表題曲"Rosslyn"は、変拍子のアルペジオ的テーマをじりじりと変形させていく神秘的で美しい曲だ。Evans の演奏で知られる"How Deep Is The Ocean"は、思わせぶりなイントロからデフォルメされたテーマへ進み、珍しくドライブ感のあるアドリブを展開してゆく。全編に渡って Marc Johnson のベースが冴えている。
・「間を重視したピアノ・トリオ」
既に発売中のドイツ盤に基づきレビューする。英国人ピアニスト,John Taylor(p)が,Marc Johnson(b),Joey Baron(ds)という,Enrico Pieranunzi(p)が多用するリズム・チームと組んだトリオ・アルバム。このメンバーからBill Evans的な演奏を期待すると,完全に裏切られる。ここではECMレーベルらしいというか,全編,静謐で間を重視した演奏が展開されており,時として現代音楽的なアプローチが多分に感じられるものとなっている。イン・テンポで演奏される曲は少なく,所謂ジャズ的スイング感は殆ど得られないが,Taylorのピアノ・タッチは十分に美しく,ECMレーベルのファンには十分満足できる演奏である。但し,スタンダード曲"How Deep Is the Ocean?"の導入部からして真っ当なアプローチではないので,一般的には好き嫌いが大きく分かれるタイプの音楽である。ECMフリークの評者個人としては4つ星としたが,一般的な感覚で言えば星3つという評価が妥当な線であろう。
ケータイからは、シンプルアマゾン(モバイル版)をご覧下さい。
シンプルアマゾンは、安心・安全のネットショッピングAmazon.co.jpの商品を紹介しています。
簡単アフィリエイト:あなたのAmazonアソシエイトIDをアドレスの最後に付けるだけで簡単キャッシュバック!(例:1sas.net/?yourid-22)一度IDを付ければ、シンプルアマゾン内の全商品が紹介料の対象になります。アソシエイトIDはこちらから登録可。