・「緊張感のない演奏」
カラヤンはモノラルからステレオ,アナログからデジタル,DVDなどの映像メディアの出現といった,技術の変革に常に敏感でした。自分の演奏を少しでもいい形で残そうとしたかのように,新しいメディアが現れると得意のレパートリーを再収録しました。そしてその多くにおいて成功を収め,クラシック界の帝王といわれる地位を守っていたと思います。 しかし,80年代に入ってデジタル録音の時代になったころから,帝王カラヤンにも老いが見られ,手兵ベルリンフィルとの不仲説も伝えられ,帝王のカリスマに翳りが見られました。 2度目の録音となるこの「惑星」もそのころのもので,残念ながら技術的にはまったく緊張感のないものとなっています。第一曲目「火星」の冒頭からトロンボーンのハーモニーが濁り,トランペットやスネアドラムが拍を間違えるなど,なぜ録り直しをしなかったのでしょうか?カラヤン&ベルリン・フィルともあろうものが,まったく残念な録音です。また,アメリカなどのオケと比較すると,ベルリンをはじめとするヨーロッパのオケは,もともとアインザッツや音程などもあいまいな部分がありますが,この録音は全体的にざわざわした雰囲気があります。評論家のコメントに流されるのではなく,客観的に聴いてみると,もっといい演奏がたくさんあるということを再認識させられる1枚です。ちなみに私はカラヤンのファンで,CDもたくさん持っていますが,この「惑星」をはじめ,晩年の演奏には首をかしげたくなるものが多いと思っています。
・「端正な一枚」
なんら奇をてらうことなく、「惑星」を「惑星」らしく演奏している端正な一枚。
ヴォーカルがついて、朗々と歌い上げる昨今の「木星」事情からどうしても物足りなく感じてしまう点は否めないがもともとそんなケレンたっぷりに盛り上げる曲でもなかったのでは?
ほとんど乱れることのないアンサンブルからはベルリンの技術力の高さが伺える。
・「格好いいけど薄っぺらい!」
カラヤンには良い演奏もあるが、この惑星は、格好いいけど薄っぺらい!発売当時はカラヤンがこの曲を分かりやすく紹介した意味はあったんだけどね。どっちみちなら、レヴァインくらい、ど迫力でいかないとね。 カラヤンとレヴァインを比較するには、時間に差がありすぎ、レヴァインが有利なことは当然である(金管楽器のレベルが違い過ぎる)が、今からCD購入するなら是非レヴァインの惑星を勧めてしまう。
・「カラヤン らしくない 望遠鏡で覗いて見るような<惑星>」
カラヤンらしくない 淡々とした演奏。スコアに忠実かもしれないが、整然とした演奏ではあるが感動に乏しく印象に残らない。色彩や躍動感に乏しく、まさに望遠鏡で覗いて見るような<惑星>です。
・「私が自信を待ってお薦めする!!!!!」
僕はカラヤン嫌いとして有名だがその僕でですら無視することのできない名演といえよう!!まず最初にレガートのすばらしさから語ろう!!晩年のカラヤンはレガートを多用したことは諸君もご存知かと思うがこのCDでなされるレガートは単なるレガートではない!!神の領域のレガートといえる!!けして装飾過剰となることはなく磨きぬかれたレガート!うまい、うますぎる、言葉も出ない!!と私は叫んでしまったほどだ!!カラヤンとBPOだからこそなせる技である!!ここではスペースが少なくて書き切れないのでレコード芸術2,003年八月号の僕の評論を読んでいただきたい10枚買えとはいわない!!しかし1枚は絶対に買わなければクラシックファンとはいえない
・「賛否両論激しいこのCDですが」
これほどまで賛否が分かれるのは珍しいですが、私は良い演奏だと思います。カラヤン、ベルリンフィルのパワーが十分に伝わってきて、迫力も十分に出ていると思います。金星も美しい演奏ですし。デュトワ、ガーディナー、レヴァイン、カラヤンでもウィーンフィル時代のものが良いなど、これだけたくさんの意見があると、もはや自分の耳で確かめるしかありませんね。これだけの人気曲なので、意見が分かれるのもやむをえないということでしょうか。おそらくカラヤン、ベルリンフィルが好きな人ならすんなり楽しめるとは思います。個人的にはお勧めです。
・「デジタル録音初期の録音ですが、他の指揮者のものに劣る」
カラヤンの「惑星」は、演奏が端正過ぎて、残念ながら、作品の持ち味を発揮できていない。はっきりいえば、新古典主義的で、脂っ気が無く、弦楽器も乾いた音で、無味乾燥なのです。私が初めて「惑星」を聴いたのは、ロスフィルを指揮した、若きメータ盤(デッカ録音)ですが、メロディを充分歌わせており、引き込まれましたが、この録音は、メロディの良さを引き出していない。CDでは、84年頃に発売されたものですが、デジタル録音初期のものである事から、音の分離の良さを強調したいがための指揮が裏目に出てしまい(当時カラヤンは、CDはデジタル録音でなければ作れないと誤解してしまい、次々に再録音をしている)、その後の他の指揮者(初演者ボールトやデュトワ、プレヴィンなど)の録音に比べると、味わいに乏しい。カラヤン=名演とはならない見本の1枚です。「春の祭典」もストラヴィンスキーを怒らせた事は有名です。カラヤンの指揮は、基本的に(晩年を除き)新古典主義(ご存じですよね、ロマン派へのアンチテーゼですね)ですので、スッキリ・サッパリという爽快感が特徴です。「金星」や「木星」の優美な曲は、他の指揮者のようなロマン溢れる「歌」に欠けます。「火星」もスキマ風が吹き、重量感が全くありません。初版CDを大枚はたいて購入し、失望した記憶が生々しく蘇ります。「惑星」を聴くなら、上記指揮者の盤をお勧めします。
・「たんたん坊」
楽譜を見ながら聴いていると、ダイナミズムや音の強弱・速度には「嘘」がないことが分かる(人工性はあるが)。後は、一種のクセや相性みたいなものだ。カラヤン=BPOの音の洪水をどう受け止めるか ・・・ なぜ、「ツボに嵌った」感じがするのか、なぜ、うちの小六の娘はカラヤンの木星と金星をダントツで好むのか ・・・そうしたことは、世のアンチカラヤン評論家諸氏の一般的結論に惑わされずに聴き手が各自で考えてみて欲しい。楽譜でなく他の秀逸な演奏をレファレンスにしても良い。例えば、エイドリアン・ボールト/LPOのような。
・「打ち込み的な惑星」
カラヤンがウィーン・フィルと録音してから約20年が経った後にベルリン・フィルと録音されたもの。引き締まった弦楽器と管楽器の音の大洪水はいかにもベルリン・フィルって感じであるが、曲全部が機械的にしか聞こえず感動は無い。機械的といっても小澤征爾のようなやり方ではなく、単なる打ち込み音にしか聞こえないといった感じだ。面白みが全く無く、見本のような演奏にも値しない。見本はボールトだけで良い。しかもトランペットがうるさ過ぎて肝心のホルンが聞こえない編集の雑さが目立ってしまったディスクでもある。このCDは惑星入門版には良いが、何度も聞きたくは無い。カラヤンの演奏はウィーン・フィルだけで良かった。
・「惑星って、素敵な曲なんですね。」
これまで色々な「惑星」を耳にしてきたが、やはりカラヤンの惑星は、ひと味もふた味も違うと思う。ベルリンPOの技巧性の高い演奏はもちろん、カラヤンが織り成す、ひとつずつの惑星の個性を際立たせる表現方法は、さすがカラヤンという感じである。気がついてみると、随所随所にカラヤンらしい「小声でささやくような潤沢な音」が美しい。私が大好きなカラヤンの一枚である。
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