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▼石:詳細

石


高田渡(アーティスト)

▼クチコミ情報

・「普遍的、不変のメッセージソング集
「ものもらい」「浮浪者」・・・今では、ホームレスですか?確かに時代は変わったかもしれないけど、本質的なものは全く変わっていないし、外見は立派に見えるサラリーマンだって中身は浮浪者やものもらいな人は実は、この豊かな社会だからこそ大勢いたりするのだ。つまり誰だって、ホームレスな部分は持ってるし、それが人間だっていうこと。そんな当たり前のことを、高田渡の歌は気づかせてくれる。僕は、高田渡は「自衛隊に入ろう」しか知らなかった。本当に恥ずかしい。今になって、あわてて三部作を買って聞きまくっているが、高田渡はもういない。大変残念だ。でも、聞けば聞くほどなんて普遍的で不変なメッセージなんだ!今、2005年の新譜だと言ってもいいくらい時代にマッチしている。すごい歌い手だと本当に思う。

・「完成度の高いアルバム
ベルウッドの「ごあいさつ」「系図」「石」の3部作が高田渡の代表作ということで異論はない。その筆頭はたぶん「ごあいさつ」ということになるのだろうが、この「石」も多彩で完成度が高く、私はこれが一番好きだ。詞は有名な現代詩や、外国詩の翻訳ばかり、曲も例によってアメリカ民謡から引っ張ってきたりしているが、強烈な個性で全部自分の世界にしている。選んだ詩はどれも鋭くて面白い。しっかりした音の枠の中で、ひょうひょうと歌われるいつもの歌は、節のついた朗読だ。バックはいつものフォーク畑だけでなく、ディキシー・キングズや柳田ヒロなど腕達者なミュージシャンがサポートし、今の耳で聴いても安心して聴ける。「高田渡」という素材を使って、時代の粋な面々が作り上げた傑作アルバム。

・「少し路線変更?でも、コアな部分は、変わらない。
 2005年4月16日、高和渡56歳で逝去。 この世は、彼の好きだったバーボンを飲みながら、「お通夜」と称して彼や彼の仲間のCDを聞いていた。

 この「石」は、ベルウッドに移籍してから確か3作目であったと思うが、「フォーク」と少し離れて、「武蔵野タンポポ団」のような遊びをしていたのかと思う。

 でも、彼の基本的スタンスは全く変わらず、世間にこびず、あるがままに自分を出している。

 少し毛色は変わりますが、基本線は変わってません。

・「とにかく歌う、自分のとおりに。
~「ごあいさつ」がはっぴいえんど、「系図」が武蔵野タンポポ団とのセッションだとするなら、「石」は薗田憲一とディキシー・キングス!高田渡さんの頭の中では、フォークもジャズもシャンソンも、ちゃんと同じ辺りにあるはずだ。そして、何より、人の世に対して、カテゴリーや概念などというものを持ち込んでいないはずだ。~~底抜けなジャズ・ソング、「私の青空」「私は私よ」の合間に、ギターの音やさしく響く「ものもらい」「ひまわり」「石」・・・。同じ頃の春一番コンサートでも、ディキシー・キングスとともに歌っていて、何とも面白くてその世界の豊かさに笑ってしまう。~~ベルウッド3部作の最後のレコード、「石」。歌詞カードは本人の意図により、付けられなかった。代わりに、ヨーロッパで撮った1枚の写真が入っている。(CDでは、とても小さく、印刷も悪いけれど、LPではもっと大きいサイズだったのだろうか??)高田渡さん・・・いつまでも歌いつづけてほしい。~

・「うたうたい、心拾い
 高田渡の歌は優しい。彼の歌は、普通に生きる人々の心を拾い上げては歌にする。彼が拾い上げるのは「ホームレス」「浮浪者」「余剰」「分析」などという言葉や概念ではなく、人々が胸に抱いてはこぼしていく様々な気持ちだ。それらは素朴で、少し寂しく、優しい。今の音楽シーンではめったに聞くことの出来ない歌たちが、たとえばこのアルバムにはぎゅうっと詰め込まれている。是非聞いてみてください。

・「高田渡の頂点だったのかもしれない
高田渡の本質は、なかなか理解できない。ただ言えることは誰にも気兼ねなく自分の道を歩いてきたということだろう。この辺は、確か「ごあいさつ」に書かれたライナーノートを参考にすると良いだろう。

さて「石」であるが、現代では理解しがたい世界である。「ものもらい……たくさんの恩人ができました」とか「見返れば僕はあの頃からの浮浪者……」等、高田渡を解釈するための言葉が散らばっているのであるが、今の世代にはとうてい理解できない。なぜなら今はホームレス世代であって、彼らはものもらいなどせず、社会の余剰の中で十分寄生できるからである。もし、昭和40年代後半の社会学的な分析を試みるのであれば、是非聴いてみてほしい。そして、あえて時代から取り残されようとした高田渡の頂点がこの「石」ではないかと考えるのである。

・「高田渡だったらこれ
 70年代の代表的フォークシンガー、高田渡の”ベルウッド三部作”の三作目。 前述の三作、「ごあいさつ」、「系図」、そして本作、どれもそれぞれ素晴らしいのだが、個人的にはスイング・ジャズの香りのする本作が断然一番です。

 高田渡の歌い口は声を張り上げるわけではなく、朴訥に語りかける風だし、作曲スタイルが詩人の詩を用い、それに様々な曲をつけるというほうほうなので、どうも今の若い人にはアピールするところは少ないかもしれない。しかし、このアルバムで聞けるような暖かく、それでいて芯が強く、てらいの無い優しい視線にあふれた歌が聞けなくなっている昨今、このうたを魅力的と思える人は逆に増えているのではないか。ここにあるのはメッセージ・フォークではなく、時代が過!ぎても変わらない個々の寂寥感や、ささやかな幸せだ。これくらい嘘の無い歌を、今どれだけの人が歌っているだろう?

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