Steve Reich: Sextet; Six Marimbas
Steve Reich(作曲), Manhattan Marimba Quartet(合奏), Nexus(合奏)
●Steve Reich: Music for 18 Musicians
●Steve Reich: Octet; Music for a Large Ensemble; Violin Phase
●Steve Reich: The Four Sections; Music for Mallet Instrments, Voices and Organ
● わたしのおすすめ
・「演奏上も面白い。」
CD収録のSix Marimbasは、清浄なテクスチャが途中二回のモード変化をしながら、ずっと続いていき、その中に繊細なモチーフが現れては消えていく、とても素敵な作品です。聴いただけでは判らないのですが、意外にも基調となるテクスチャを弾く3人のプレーヤーはほぼ重音を弾いているので、基調だけでも実に6重の濃密なハーモニーが動いています。ミニマル作品なので各小節に繰り返しのモチーフが示されていますが、繰り返しの回数は作曲者によって2−4xなどのように非固定で、演奏者は実際の演奏時の音楽の流れによって”正しい”回数を決め、頷きやアイコンタクト、その他ジェスチャーによって次のセクションに移る合図をするという、演奏においてもとても面白い作品です。演奏者によるモチーフの再編も許されているので、この録音でも楽譜との若干の違いがあります。また各プレーヤーは両手に二本ずつマレットを持たなければならないので、おいそれとは演奏できない曲です。
・「傑作2作の必聴盤」
1986年5月、ニューヨーク、RCAスタジオで録音。『SEXTET』は1985年、『SIX MARIMBAS』は1973年のピアノ版を今回マリンバに置き換えた作品で1973-86年作とされている。
ライヒの音楽で特筆すべきは、シーケンシャルな音をやっていながら機械は全く介在せず、全てアコースティックで演奏されていると言うことだと僕は思う。そこが微妙な揺らぎを与えていて、パルスのような世界ながら妙に暖かみがある原因だと思う。特に本作はパルスの音楽にパーカッシブさが加わった傑作2作であり必聴盤である。
なかでも『SIX MARIMBAS』を聴いていると何となくだがポリスのシンクロニシティでのアンディ・サマーズのギター・リフを僕は連想してしまう。ライヒの掲げたテーゼは多くのミュージシャンに幅広く影響を与えているのが分かる。
・「自己模倣から脱することとは」
~ライヒの作品で、「18人の音楽家のための音楽」の余波は大きく、曲頭に置かれる例の「パルス」を始め、ほかの作品で「18人」の2番煎じを思わせないものは実はそんなに多くない。「Sextet」も基本的構造は同じ原理によってはいるが、より広げられた和声と、打楽器のみ(ピアノと、弓で弾かれるヴィヴラフォンを含む)のユニークな編成によって、新たなものを加え~~ることに成功している。特に終曲は、ライヒの傑作のひとつ。「Six Marimbas」は「Six Pianos」の編曲版だが、原作より成功している。ライヒの、打楽器との相性の良さを証明する1枚。~
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