・「固定観念を」
もってしまうとつまらないと思いがちですが、どうしてどうして!実に計算され尽くした聴きやすいサウンドになっている!
・「80年代版ビートルズか。」
3曲目から8曲目までは、ビートルズが存続していたなら、80年代にこういう音楽をつくっていただろうという感触(1、2曲目は流行に走り過ぎていてあまり好きではない。YESっぽくもなく、ビートルズっぽくもなく)。3曲目。静寂で思慮深いニュアンスがなんともYESらしい。ビートルズならば、「ディア・プルーデンス」か。4曲目。モータウン調の軽快なポップスだけど、高揚感の処理が巧みでプログレ・バンド最高峰のYESの特徴がよく出ている。6曲目。80年代版「同志」のような内容。牧歌的な雰囲気がよく出ている。ビートルズなら「マザー・ネイチャーズ・サン」か。7曲目。プログレ・バンドならでは。いろいろな音のコラージュの遊び心がありながら、80年代風に明るく突き抜けている。それでいて、どこかトリップ感があるのは、明るいサイケデリック音楽ということか。8曲目。ジョン・アンダーソンお得意の泣ける切ないメロディの曲。レノン・マッカートニーに負けず劣らずのハイ・クオリティ。
「ロンリー・ハート」や「TALK」、「結晶」とは違う、トレバー・ラビン在籍期間のYESで一番好きなアルバム。
・「心地よいサウンド」
ジョンを迎えた段階でグループ名がイエスになった。シネマの名のままだったら、別のバンドとしてもっとすんなり聴けたと思う。イエスの名を冠していると、どうしても70年代イエスと比較し、90125イエスには耳が否定的になってしまう。名曲揃いのこのアルバムはシネマ名義で発表すべきだった。マルチミュージシャンのラヴィンがイニシアチブをとると、アレンジに遊びがなくなってしまい、どうしても他のメンバーの個性が薄れてしまう。ラヴィンはイエスに参加して逆に正当的な評価を得られなくなってしまったのでは…。
・「7年遅れの「時へのロマン」」
3コードのシンプルなロックンロールが,プログレの登場で様式的ピークを迎えるまで,僅か10余年。その創造者としてロックのオプティミズムを支えていたバンドの1つがイエスである。強力なインストとヴォーカルの融合を旗印に,長大で起伏に富んだ曲想と,ハスキーなハイトーン・ヴォイスを兼ね備えた彼らは,『危機』と『こわれもの』の2枚でスターダムへのし上がる。高度な楽識とアイデアを詰め込んだ《作品》が,セールスの上でも正当に評価を受ける。反逆を気取る道化としてではなく,クラシックやジャズがその表現様式ゆえに超えられなかった限界を超える音楽として。ロックの可能性を誰もが信じられた,文字通りのピークだった。やがて押し寄せる商業化のなか,その多くは売り上げと音楽的良心の間で迷走を余儀なくされていく。イエスもまたそうだった。
当時飛ぶ鳥を落とす勢いだった打ち込み屋トレヴァー・ホーンに意匠を丸投げした《90125》は,音の全能者たる彼らの,ある意味において悲劇的な降伏だったといえる。最早,過去へ戻るのはアナクロに過ぎず,大衆化は敗北を意味する。難しい立場にいた1980年代の彼らによる,極めてクレバーな解答が本盤だった。僅か8曲に絞られた楽曲は,劇的展開において往時の硬派な姿勢を彷彿させ,【もう一人のトレヴァー】トレヴァー・ラビンの若い感性に寄り掛かり,歪みギターへ依拠したゴリ感の濃い音は,やがて時代を席巻するグランジを予見したようにすら見える。自らの手で全てを練り上げ,粒揃いの楽曲と程良いポピュリズムを絶妙にバランスした本盤こそ,彼らにとっての『時へのロマン』だったのかも知れない。
・「トレバーラビンの貢献大、そしてトレバーの才能全開アルバム」
1987年秋リリース、制作当初の段階ではトレバーホーンが関わっていたが、ラビンと意見が衝突しホーンが降りてしまう。結果的には、ラビンがプロデュース、作曲、演奏などで好き放題したいことを自由にやらせてもらったアルバムに仕上げられた。クリスの厚い信頼を受けたラビンにとっては本当に楽しく制作できたに違いない。それに対してジョンは翌年にソロアルバムをリリースしていて、きっとジョンが作った新曲のほとんどがビッグジェネレーターに採用されず、ただ単にボーカリストとしてこの作品に参加したのではと思うほどフラストレーションのたまった作品だったのではないかと僕は推測する。この時期のライブではジョンが「危機」を演奏することを強く主張したが他のメンバーの同意を得られなかったというし、このアルバムがジョンの脱退とABWHの制作につながっていったのだろう。にしてもスティービーニックスに提供する予定だった「ラブウイルファインドアウエイ」(どう考えてもこの曲はニックスには合わないと思う)は名曲だし、「ファイナルアイズ」や「アイムラニング」のようにシングルにはならないが昔からのファンも納得させる長めの曲もよく出来ている。このアルバムは前作ほど話題にならず、更にピンクフロイドの「鬱」とリリース時期が重なり、フロイドの影に回ってしまった感があるが、80年代の傑作アルバムとして手放せない作品である.私事だが、生まれて初めて買ったCDがこれで、音質の良さに感激した思い出があります。
・「デジタルポップ路線のイエス」
美しい夜明けを迎えるかのようなコーラスで幕を明ける“Rhythm Of Love”が、「スティーヴィー・ニックスのために書いた」というのが想像できないほど、イエス的に仕上がっています。前作【90125】がクリスのイニシアチブにより制作され、トレバー・ラビンを右腕として起用した作品に対し、今作はイエスの中でも米国産のイエスを強く感じさせます。“Owner Of A Lonely Heart”がビルボードのシングルチャートで2週連続1位にランキングされちゃったため、というせいもありますが、前作、今作が最もデジタルポップなイエスを思わせます。いかにも80年代的なアプローチと言えるでしょう。ステージ、レコーディングともアンサンブル構成はさすが。
この後、残念なことに商業的にヒットしなかったこと、トレバーがスタジオ、ステージともに人気を博してしまったため、イエスの顔、ジョン・アンダーソンが2度目の脱退を犯します。
・「トレヴアーが作曲・アレンジ・プロデュース・ミキシング全てを」
1988年発表。バグルズの新しい血を得た新生YESの大傑作『90125』から4年後発表の同一メンバーの第2作。特徴は何といってもトレヴアー・ホーンが作曲・アレンジ・プロデュース・ミキシングまで全てを一手に引き受けている点にある。トレヴァー・ホーンのポップセンス溢れる曲に無敵の超絶技巧のYES古参が加わるとどうなるかがこのアルバムである。1の『リズム・オブ・ラブ』はまさにYESの真骨頂のような曲。ただ前作のようなセールスを伸ばすことはできず、この後また、ジョン・アンダーソンはYESを離れて行くことになる。
・「トレヴアーが作曲・アレンジ・プロデュース・ミキシング」
1988年発表。バグルズの新しい血を得た新生YESの大傑作『90125』から4年後発表の同一メンバーの第2作。特徴は何といってもトレヴアー・ホーンが作曲・アレンジ・プロデュース・ミキシングまで全てを一手に引き受けている点にある。トレヴァー・ホーンのポップセンス溢れる曲に無敵の超絶技巧のYES古参が加わるとどうなるかがこのアルバムである。1の『リズム・オブ・ラブ』はまさにYESの真骨頂のような曲。ただ前作のようなセールスを伸ばすことはできず、この後また、ジョン・アンダーソンはYESを離れて行くことになる。
・「POP ROCK」
90125から4年間のブランクを経てリリースされたもの。前のアルバムが売れ過ぎたことから、相当のプレッシャーがあったであろう。でこのバンド体制はやはりTREVOR RABIN'S YESと言える。バンド内の政治的関係は売れたことで混乱したと思われる。バンドサウンドはやはりトレバーラビンのギターサウンドを中心とするポップロック路線だ。
でこのアルバムの前作との大きな違いとはやはりワンショット契約だったトレバーホーンの不在であろう。それと『OWNER...』を上回るソロシングルがでなかったこと。このアルバムからは最高位30位と40位しかでていないのだ。セールス面ではミリオンに達したものの、このアルバムがイエスにとって最後のメジャーヒットになってしまった。
バンド内では相当な混乱があったであろう、トレバーラビンのミュージシャンシップに依存してこれから進むのかまたは昔のイエスの方法論に回帰するべきなのか、路線を決定しかねているのがよくわかる。前作『9!0125』の焼き直し的なこのアルバム。明確な次のアルバムへの『ビジョン』が見えていないのがあぶない部分。トレバーのソロアルバムみたいになっているから。というわけでトレバーの才能に。 10点中8点
・「佳作が詰まった面白い作品!」
「90125」に続いて同じ顔ぶれでリリースされたアルバム。この頃は、メンバー・チェンジが頻繁で、”次”に進むためにメンバー・チェンジが行われるような感じさえする。そういう意味では「90125」と同一路線。「90125」による衝撃のイエス復活劇の後、暫く間があいたためか、あまり注目されなかったが、佳作が詰まった面白い作品。
特に1曲目の「リズム・オブ・ラブ」や2曲目の「ビッグ・ジェネレーター」など聞き物。「危機」などの頃に比べると、ストレートなロック・バンドの雰囲気で、随分変わったと思う。「究極」の頃から始まった変遷がここまでたどり着いたのか、と感慨深くなるような思い。ジョンは、やはり自分の音楽性とあわなかったのだろう。この後再び脱退している。
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