● ロック一期一会
・「悪評をふっとばせ! 当アルバムもイエスの傑作の中の1枚だ!!」
前作『トーマト』発表してライブ活動中、フロントマンであるジョン・アンダーソン(Vo)が脱退し、おまけにリック・ウェイクマン(Key)までも....。これでイエスは終わりと思われたが、かわりにバグルスというロック・バンド(『ラジオ・スターの悲劇』という曲で有名)からトレバー・ホーン(Vo)とジェフ・ダウンズ(Key)が加入して活動開始。まさかバグルズのメンバーが.....と、これには驚いたものだ。そして、当アルバムを製作して発表。しかし、発表当時は各ロック・マガジンや評論家から物凄い悪評だらけの結果だった。私が聴く限りでは(友人・知人等も)アルバムの仕上がり度は前作よりかなり上に思えてしょがないのだが.....。やはり、ジョンとリックの脱退と、その穴を埋める人物が元バグルスのメンバーだったという事にちがいない。そういう観念が頭にこびりついているから当アルバムが良く思えないのでは....。今となっては謎だが....。しかし、しかし、しかしだ。数年前から各ロック・マガジンで『発表当時は悪評だったが、改めて聴くと傑作アルバムだ』という感じのタイトル記事がちらほら記載され続けている。当アルバムも、その中の1枚として取り上げられている。新加入の2人、トレバー・ホーン(のち、プロデューサーに)のヴォーカルはジョン・アンダーソンとそっくりの声色でハイ・トーンであり、てっきりジョンが歌っていると間違うほど。ジェフ・ダウンズ(のち、エイジアに加入)のキーボードもサウンド及びプレイはリック・ウエイクマンに迫る演奏をしている。だから、2人の脱退劇を感じさせない。当アルバムの内容としては、全盛期のころのサウンドを今風にしたものであり、どの曲もダイナミックかつドラマティックな曲ばかりだ。また、イエスらしさも強くでているし、捨て曲も見当たらない。このアルバムが悪評をもたらしたなんて思えないほどの仕上がりだ。個人的には、リバーブを深めにかけていれば、もっと全体的にスケール感が増し、曲自体もパワー・アップしたと思う。1目曲『Machine Messiah』は当アルバムのタイトル通りドラマを感じさせる。曲の感じがどことなく『海洋地形学の物語』の第1楽章を思わせるが、メロディが似ているわけではない。曲作りがなんとなく似ている事だ。そして、メロディアスでドラマティックに進み、メロディー構成も変調はないが構成的に強弱があり1つのドラマを思わせて聴く者を圧倒させるし、10分以上かかる曲だが長さを感じさせない。続く『White Car』はジェフ・ダウンズのキーボードによるオーケストレイションが中心の演奏である曲で、次の曲へ進むための間奏曲的な感じの小作品バラード。そして『Does It Really Happen』で再びダイナミックな曲になり、前2曲と比べて変調がかなりある。次に『Into the Lens』。これもダイナミックな曲ではあるが、メロディ展開は主に主題部分を繰り返している構成になっている。しかし、ただ繰り返しているのではなく、いろいろ変化させ、所々強弱を入れてグイグイとクライマックスへ進んでいく形になっており、単調の造りではない。続いて『Run Through the Light』では、始まりはおとなしい感じなのだが、のちミディアムテンポになりドラムの力強い音が全体を包む。そして少しテンポが速くなり間奏へ。そして再び最初からの感じに戻って先ほどの間奏部分のメロディーが長く演奏されラストをむかえる。なんか、このラストの長い演奏はこの先何かが始まる予感を感じさせる雰囲気がある。キーボードの効果がとても良く、ジーンとさせる。そしてフイナレーの『Tempus Fugit』。この曲のメロディー展開は、イエスの始めての試みと思われる。全体的にフュージョンぽく、とにかくアップテンポで変調しながら突っ走り、実にスリリングでカッコいい曲だ。メンバー全員の熱い演奏を感じさせる。このメンバーでのアルバムは当アルバム1枚のみで終わったが、同メンバーでの次のアルバムではどうなったか聴いてみたかった。余談ではあるが、当アルバム発表後のライブ活動ののち、新加入の2人を除いた3人がイエスを脱退し、その3人はポリスというバンドが所属するマネジメントへ3人のこの先の活動をたのみに行ったとか.....。もちろんイエス自体は自然消滅(1回目の解散)。なんともお粗末な結末となった。くやしい。とにかく、イエス・ファンで当アルバムを持っていない方、絶対期待を裏切らないアルバムなので安心して聴いてほしい。『こわれもの』『危機』とひけをとらない良いアルバムと思うことだろう。
・「「ドラマ」は成立した。」
1980年リリースの本作ではジョン・アンダーソンとリック・ウェイクマンが抜けた穴を埋める為バグルスの二人が加入しました。その吸収によりサウンドもその時分の流れを汲む事に成功し、[3]の「Does It Really Happen?」なんかは実にエキセントリックな仕上がりだ。トレヴァー・ホーンの芯の強いヴォーカルもさることながら、ジェフ・ダウンズ・・・この人は本当に器用というかポケットが広いというか何でもソツなくこなしてしまうマジシャンプレイヤーですわ。多種多彩なキーボードワークには胸躍るもんがあります。
そして「Machine Messiah」&「Into the Lens」なんかは曲の長さをまったく感じさせないほど練りこまれ密度の濃いたまらない出来です。ラストを飾る「Tempus Fugit」の聴き手に与えるスピード感も特筆ものですね。なんせこのバンドのまとまりは・・・まるで十年来もいっしょにやってきたような印象すら受ける、、アラン・ホワイトも何かしがらみから抜けたように細かいことは気にせずスケールのでかいドラミングを聴かせてくれます。
アンダーソンがいなくても「ドラマ」は成立し得ると云わんばかりに才能が弾けた一枚!
・「いいスピーカで、音を大きくして聴いて下さい!」
U.Kの「デンジャーマネー」といい、この Yesの「Drama」といい、80年代のプログレとしては、隠れた名盤ですね。
・「Drama」
John Andersonの声はとても好きだけれど、このアルバムはそのJohnとRick Wakemanがいない。そして代わりにTrevor Hornのヴォーカルが冴え渡る、しかし仕上がりは間違いなくYesのアルバム。Yesの熱心なファンはこのアルバムについてきっと複雑な思いもあるだろう。悪くない、もしろ良い。JohnもRickもいない、とかそんな感じ。
冒頭のMachine MessiahはこれまでのYesの中でも評価の高いいくつかの曲で使われたアプローチをとても上手に吸収して紡いだ曲。鍵盤のブロックコードに3声ヴォーカル、ファンキィなバンドがそこに滑り込む。Soloは複雑に考え抜かれたRiffをバックに従えてあらゆるパートが有機的に動く。静寂とアコースティックギターのダウンストローク、テーマを淡く歌う旋律、差し迫ったティンパニ、とても濃厚な構成で吸い込まれそう。エンディングのTempus Fugitはこの頃のPoliceの性急なトラックみたいなドラミングがNew Wave的で3声ヴォーカルとブレイク、例のSoloまわし、極めて充実。この2曲が相当素晴らしい。新しさ入り混じるTempus Fugitはスゴいなぁ。。
・「捨て曲なし!の傑作」
YESの顔ジョン・アンダーソンとリック・ウェイクマンの脱退で「YES解散?」と騒がれたけど、代わりに加入したトレバー・ホーンとジェフ・ダウンズが実にいい味を出している。特にトレバー・ホーンの声質はジョンと聞き間違えるほど似ているので、違和感なく聴ける。アルバムは1980年リリース。「リレイヤー」以降、試行錯誤を繰り返していた時期を超越し、全体的に緊張感溢れる作品で、捨て曲がぜんぜん無く一気に聴き終えることができる。「こういう音楽を待っていたんだ!」と叫びたくなる傑作。
特に1曲目の「Machine Messiah」は約10分の大作で、往時にYESを想起させる完璧な演奏。起承転結に富んだ曲運び。それから以降「Tempus Fugit」までの感動的展開は、何度繰り返し聴いても飽きが来ない。そんな傑作アルバムであるが、世間の評価は今ひとつなんだよね〜。
今からでも遅くないので、じっくり聴き入ってほしいな。
・「もっと評価されていい一枚」
イエスだと思って聴くと、ジョンの声がないので、評価は難しい…というか、評価不能、というのが正直なところです。「i know a lot of fans did not like drama.」と言われるのもむべなるかな。
バグルスがまるごと加入、というのも、考えてみればどえらい事なのですが、イエスファンからすると、「必死だな」「痛々しい」「ぶちこわしだ」としか思えず、宣伝効果としてはプラスにはたらいたとは言いづらい面があります。
しかし、改めてこのアルバムを聴いてみると、「なんだ、いいじゃないか。というか、傑作じゃないか」という感想しか生まれません。
ピザを食べに行って天ぷらうどんが出てきたら、客は「ふざけるな」と怒るでしょうが、その天ぷらうどんは、相当に出来が良かったのです。
「ドラマ」は、そんなアルバムです。そうですね。バンド名のほうを変えてれば、評価は一変していたでしょうね。
・「リズム隊最強のアルバム」
好きな人以外はほぼ無視されている鬼っ子アルバムではありますが、90125イエスとエイジアという80年代プログレ・リバイバルの起点となった点でも意外と重要な、質の高い作品。 バグルスとの合体、スティーブ・ハウ中心の曲作りと言ったバンドの上モノが話題の中心でしたが、意外な聞きものは前2作の不甲斐なさから復活したクリス・スクワイアとアラン・ホワイトが、イエス史上最強と言えるリズム・コンビネーションを見せているところじゃないでしょうか。ここまで、リズム隊がきまっているロックアルバムはそうそうお目に掛かりません(クリムゾンのレッドと双璧かも)。なぜ、クリス・スクワイアが、アラン・ホワイトをパートナーとし続けるのかがが分かるような、二人の一体感を感じる1枚です。 ライブ映えしそうな曲が多いのになかなか叶わぬことが残念です。
・「一回限りの傑作アルバム!」
イエスのメンバーチェンジの激しさも極まったか?と思えた顔ぶれで作られたアルバム。ジョン・アンダーソンがいなくなって、イエスと呼べるのか?という思いが交錯して、異質な感じのあるこの作品だが、正直、傑作と呼べる作品だと思う。
ベースのクリス・スクワイアが音作りをリードしたようでロック色の強い軽快な曲が多く、ジョンがいたがゆえに表に現われにくかったメンバーの個性が発揮されている。
その後ジョンが復帰し、元のイエスに納まってゆくことを考えれば、たった一回限りのイエスであり、時間が経つにつれ貴重な作品になってゆくと思う。イエス・ファンで敬遠されていた方には是非一度聞いてほしいと思う。
・「バグルズの2人が参加するなんて当時誰も予想出来ませんでしたよね!!」
1980年リリースのYESにとってもファンにとっても不思議なアルバム・・・なんせバグルズの中心人物2人が参加したのですから、まさにセンセーショナルでした。トレヴァーホーン(Vo)・ジェフダウンズ(Key)の参加は十分脱退したメンバーをフォローしてます・・・トレヴァーのジョンアンダーソンクリソツボーカルは本当驚き!!この2人はイエスがどうあるべきか、よく判っていたミュージシャンだったと感じます・・・改めて聴きなおすと結構いい出来なので、先入観を捨てて聴くべきアルバムです。5曲目では、トレヴァーがクリススクワイアを差し置いてベースの腕前を披露(フレットレスかな?)。その後ジェフはASIA、トレヴァーはプロデューサーとしてブレイクするのは周知の通りです。!!3曲目のクリスのINTROでのゴリバリベースは本当かっこいいですよ!!ジャケットはロジャーディーンです!!
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