・「風は、今も吹いているか」
「クイーンの真骨頂を知る」という意味において、僕達の世代は極めて不幸な時代を生きていると思う。物心がついた頃にはフレディ・マーキュリーはすでにこの世にはいない「過去の偉人」だった。初めて聴いたクイーンの曲は他人が歌う“ウィ・ウィル・ロック・ユー”だった。中学の時には親がどうしてあんなに“ボヘミアン・ラプソディ”を絶賛するのか理解できなかった。高校の時には『ジュエルズ』(04年)を持っているやつが何人もいて、そのほとんどが“ボーン・トゥ・ラブ・ユー”に夢中だった。これらはあくまで僕のパーソナルな実感にすぎないが、誰もが少なからずこんな感じだと思う。少なくとも、僕のそばにはこのアルバムの存在を知っている友達──クイーンを真骨頂で聴いているやつなんて一人もいなかったし、それは今でも同じだ。 ビートルズの『サージェント・ペパーズ』(67年)以降の価値観をもろに受けた本作は、従来からコンセプチュアルなクイーンの作風をオペラという壮大なテーマのもとにいっそうコンセプチュアルなものへと盛り上げている。そこに描かれたフレディ・マーキュリーという男の性格はひどく逃避的で、一言で言うなら「ダメ男」だ。その兆候は後半に進むほど如実に表れてくるのだが、ハイライトは間違いなくラストから2曲目の“ボヘミアン・ラプソディ”で訪れる。ほとんど誇大妄想的にバカでかくなった「死」の観念に取り付かれた男が、避けられない現実との狭間で上げる「死にたくない/生まれてこなきゃよかった」という切実な叫びには高揚を覚えずにはいられないし、そんなダメな自分に「とにかく、風は吹くさ」というやはりどこか逃避的な匂いのする一行だけで生きる希望を与える彼の姿には、とにかく激しく感動せずにはいられないのだ。『ジュエルズ』のような、レーベル・サイドの商業的なエゴが透けて見えるベスト・アルバムなんかでは絶対に味わえない「クイーンの真骨頂」を、是非ともこの作品で知ってほしいと思う。
・「洋楽にハマった原点」
このアルバムに出会ったのは12年前だったと思う。当時のJPOPは大物プロデューサーとレコード会社によるアメリカ寄りの商業成果主義の流れに乗る寸前だった。今思えばバンドの衰退が始まったのはあの頃だったかなぁ。量産されるダンスミュージックとスーパーアイドル(ちょっと歌って踊れてルックスOKみたいな?)の台頭で、バンドミュージシャン達もPOP寄りに切り替えざるおえない状態に追い込まれていた。これからつまらない時代に入るなと思っていた矢先にこのアルバムに出会い、そして衝撃を受けた。純粋に世界は広いって感じた。まわりの友人達は誰一人と同調してくれる奴は居なかったけど、時代に流される事無く独自の楽曲を作る彼等に想いを馳せたあの気持ちは今も変わらない。
・「究極の構成美」
ロック・オペラとかトータル・コンセプト・アルバムとか要はアルバム1枚を1枚として聞かせるのが流行った時期があって、極めつけはビートルズの「サージャント・ペッパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」とデビッド・ボウイの「ジギー・スターダスト」とこのクイーンの「オペラ座の夜」の3枚だと思っている。バラエティに富んだ曲が実に見事に散りばめられている。4枚目に当たる当作品は、1枚目からの集大成ともとれるアルバムで次からは新たな模索を始めたと僕は考えている。という意味で前期クイーンの金字塔ともいえるのがこの作品です。彼らにしか出来ないNO.1ヒット「ボヘミアン・ラプソディ」(初めて聞いたときは驚きましたね。正直「何やこれ」)もこれに入っとります。他のグループと一線を画していることを見事に見せ付けた歴史的名盤であります。
・「意外に軽く聞ける代表作。」
クイーンの最高傑作の呼び声高い4作目。クイーンの世界を確立した、ごった煮的にバラエティあふれる作品です。超力作であり代表曲ともいえるJが目立ってしまいますが、他の曲はポール・マッカートニー的軽いノリのA、D、Iもあり、意外に構えなくても楽しく聞ける作品に仕上げられています。尖がったロックをやっていたクイーンがアメリカで受け入れられる大衆性を備える過程として捉えても興味深い位置づけの作品です。
・「なんと言ってもクイーンのベスト!!」
クイーンにはまっている日本人は多いと思うが、このアルバムをベストに選ぶ人は多いだろう。一番のヒット曲である、ボヘミアンラプソディをはじめとして、アルバム全体を息をもつかせぬ密度で聞かせてくれるだろう。ベスト版もたくさん出ているが、やはりクイーンのよさは、そのアルバムの充実度だろう。それを一番感じさせてくれる一枚である。クイーン初心者にも、最もお勧めできると思われる。またベストしか知らないファンも、ぜひとも聞いていただきたい。
・「非常にいかがわしいアルバム」
最初に聴いたのは、実は「ボヘミアン~」ではなく、「ベストフレンド」の方でした。当時ラジオで聴いて、そのやさしい旋律とやけに響くギターに惹かれ、CDを買いました。そして聴いてみてビックリ。最初がいきなりメタル系で歌詞の内容もお下品。その後の曲も、おしゃれ、ヘビー、軽快、と明らかにわざとなとんでもない振れ幅で、反応に困りました。ところがですね、折角買ったのでよく聴くと、これが全部いいんですよ。以来、15年以上聴き続けてます。彼らからしたら、兎に角、個性を出し切りたかったのでしょう。変だと思われるのを覚悟で、全力で目立ちに行った様が非常に痛快。動機は不純ですが、結果が良ければ文句ありません。「ボヘミアン~」抜きでも、彼らのアルバムで一番好きです。
・「時代が追いついた!」
あの「ボヘミアン・ラプソディ」を含んでオペラ風に構成されたアルバム。クイーンの最高作と呼んでもいいはず。男性4人組でありながらクイーンというバンド名をつけているように演劇風な凝った装飾の多い音楽構成が彼らの特徴。この作品にはそういう彼らの才能が凝縮され昇華されている。リリースされた当時は、正直言ってちょっと食傷気味に感じた部分もあった。厚化粧といったらよいか。ところが30年経った今、時代が彼らに追いついたのだろうか。改めてその素晴らしさを感じている。クイーンは30年先の音を作っていたと言えるかもしれない。最近、クイーンの曲が巷でよく流れるが、それでクイーンに興味を持った方にまず聞いてほしい彼らのオリジナル作品。
・「四十にしてロック」
音楽はほとんど聴きませんでしたが、四十を過ぎてロックに目覚めました。それはクイーンのお陰です。ついでに自分用にコンポも買ってしまいました。全部QUEENのお陰です。他人の評価をあてにして買いましたが、よい買い物をしました。
・「クィーンとフレディーマーキュリーの狂詩曲」
ジョンの優れたコンポーザーとしての資質を示したヒット曲4、ロックンローラー・ロジャーの趣味が垣間見える3、フォークタッチの5、大作8など各メンバーによる多種多様な楽曲が散りばめられた本作。その中でこのアルバムを特別の存在とさせ、自身も不滅の光を放っているのはやはり"Bohemian Rhapsody"だろう。約6分の短い楽曲にこれだけの内容を網羅できたのはQueenだからこそ。同時代のいわゆるプログレバンドが手がけていたらこの2‾3倍の演奏時間になっていたこと必至で、大ヒットシングルになることなどあり得なかったはず。重厚なボーカルと楽器のオーケストレーションはフレディーの広い音域のボーカルと共に「これぞロックオペラ」と言うべき音楽を表現しています。前・後半のシリアスな歌詞、中間の異国的かつ蠱惑的な言葉の氾濫、肉感的なハードロックなどまるでフレディーの人生を凝縮したかのように今では感じられます。
「オペラ座の夜」、初めて聴く人にとってはどんな想いにさせられるのか。自分はもう忘れてしまったが、今は聴くたびに、常に原色をぶちまけ続けたフレディーマーキュリーという男の異能と偉大さを想わずにはいられない。
・「Queen Operaの決定版」
やはりクイーンはいい叙情的なオペラ風クイーンの決定版です
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